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知財

発信者情報開示請求事件

判決データ

事件番号
令和5ワ70368
事件名
発信者情報開示請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2024年1月30日
裁判官
杉浦正樹小口五

AI概要

【事案の概要】 本件は、レコード会社である原告ら(ソニー・ミュージックレーベルズ及びバンダイナムコミュージックライブ)が、氏名不詳の発信者がP2P方式のファイル共有プロトコル「BitTorrent(ビットトレント)」を利用して、原告らが送信可能化権を有する音楽レコード(「LANDER」及び「PASTEL」)に係るファイルを送信可能化し、原告らの著作隣接権(送信可能化権)を侵害したと主張して、インターネット接続サービスを提供する被告(ユニアデックス)に対し、プロバイダ責任制限法5条1項に基づき、発信者の氏名・住所・電話番号・電子メールアドレスの開示を求めた事案である。原告らは調査会社に依頼し、ビットトレント上のファイル流通を監視するシステム「P2P FINDER」を用いて、本件レコードに係るファイルを保有するピアのIPアドレスと通信日時を特定していた。 【争点】 主な争点は、(1)権利侵害の明白性(調査システムの信頼性を含む)、(2)ビットトレントにおけるピア間の一対一通信が「特定電気通信」に該当するか、(3)電話番号・電子メールアドレスを含む発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無の3点である。被告は、調査システムの正確性・信用性が検証されていないとして調査結果の信頼性を争い、またビットトレントにおける通信は一対一対応の通信に過ぎず「特定電気通信」に該当しないと主張した。さらに、氏名・住所の開示で足り、電話番号・電子メールアドレスまで開示する正当な理由はないと争った。 【判旨】 裁判所は、原告らの請求をいずれも認容した。争点(1)について、調査システムはビットトレントのプロトコルに基づきIPアドレスから対象ファイルを取得する仕組みを利用したものであり、その信頼性に疑義を抱くべき具体的事情は見当たらないとして、十分に信頼し得ると判断した。発信者は端末に本件レコードの完全なファイルを保有し、トラッカーに送信可能であることを継続的に通知して送信可能化していたと認定し、原告らの送信可能化権侵害は明らかであるとした。争点(2)について、「特定電気通信」の解釈として、最終的に不特定の者に受信されることを目的とする情報の流通行為に必要不可欠な電気通信の送信は「特定電気通信」に該当すると判示した。ファイル共有ソフトにおける通信がたまたま一対一対応であるために開示請求が認められないとすることは、被害者の権利救済を図る法の趣旨を没却するとの理由を示した。争点(3)について、住所変更等により住所では連絡が付かない場合や示談交渉を行う場合に電話番号・電子メールアドレスが有用であるとして、これらの開示を受ける正当な理由があると認めた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。