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知財

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和5ネ10087
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2024年1月31日
原審裁判所
大阪地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 被控訴人ら(被控訴人ボスケシリコン及び被控訴人KIT)は、生体内で水素を発生させるシリコン製剤に関する特許・ノウハウ(本件知的財産権)を有していた。控訴人(株式会社マルカン)は、上記シリコン製剤を用いたサプリメントを商品化し海外展開する計画の下、被控訴人らとの間で、令和元年6月にペットフード及びペット用サプリメントの製造販売に関する甲1契約を、令和2年6月に人用サプリメントの製造販売に関する乙3契約及び乙4契約をそれぞれ締結した。これらの契約では、被控訴人らが控訴人側にシリコン製剤を最優先で供給し本件知的財産権の実施許諾をする一方、控訴人側は販売計画達成義務を負い、未達の場合には未達補償金等を支払う旨の条項が合意された。被控訴人ボスケシリコンが控訴人に対し甲1契約に基づく未達補償金1億7325万円の支払を求め(第1事件)、控訴人が被控訴人らに対し乙3契約及び乙4契約に基づく各1920万円の債務不存在確認を求めた(第2事件)。原審は第1事件の請求を全部認容し第2事件の請求をいずれも棄却したため、控訴人が控訴した。 【争点】 第1の争点は、控訴人による錯誤の主張の成否である。控訴人は、本件製品がペット又は人の腸内で持続的に水素を発生させること(ペット用は24時間で飽和水素水約22リットル分、人用は約15リットル分)を前提に購入したが、実際にはpH7.0の環境下でほとんど水素が発生しなかったとして、甲1契約等について要素の錯誤があると主張した。第2の争点は、当審で追加された控訴人の新主張である債務不履行(供給品の契約不適合又は供給義務の履行不能)に基づく甲1契約等の解除及び損害賠償請求権との相殺の可否である。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、控訴を棄却した。錯誤の主張について、裁判所は、控訴人が主張する本件製品の効能や水素発生量等は契約書上で何ら明記されておらず、契約交渉過程において具体的に契約内容として合意されたことを認めるに足りる証拠がないと判断した。控訴人がホームページ原案に水素発生量を記載し被控訴人KIT代表者に確認を求めた際、同代表者が修正意見を述べなかった経緯は認められるものの、これらのやり取りは契約締結後のものにすぎず、宣伝広告文書は最終的に控訴人が責任を持つべきものであるから、修正意見がなかったことをもって水素発生量の保証が契約内容になっていたとは認められないとした。また、被控訴人KIT代表者(大阪大学名誉教授)の実験では、pH6.74〜8.22の範囲で人用シリコン製剤1g当たり1000ml以上の水素発生が確認されており、控訴人の錯誤は認められないと判断した。控訴人の「素人に高度な科学的知識を要求するのは不合理」との主張に対しても、効能等を契約内容として規定すること自体に高度の科学的知識は不要であり、控訴人代表者自身が契約締結前に臨床試験を実施していたことを指摘して退けた。債務不履行の主張についても、水素発生量が契約内容になっていない以上、供給義務違反及び契約不適合の前提を欠くとして採用しなかった。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。