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損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和4ワ10723
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2024年1月31日

AI概要

【事案の概要】 原告(株式会社東京精密)は、半導体製造装置等の製造を業務とする会社であり、被告(浜松ホトニクス株式会社)は、光半導体等の開発・製造を業務とする会社である。半導体ウェハをチップに切り離す「ダイシング」の分野において、被告はレーザ光をウェハ内部に集光して改質領域を形成する「ステルスダイシング技術」を開発していた。平成14年、ダイシング装置で世界第2位のシェアを有していた原告が被告に業務提携を持ち掛け、両社はステルスダイシング装置の試作機の共同開発に関する業務提携準備契約(本件準備契約)を締結した。同契約第6条第1項は、共同開発の成果の帰属について、(1)「SDエンジンに関する本成果」は被告に帰属し、(2)「ステルスダイシング技術及びSDエンジンに関しない本成果」は両者の共有とする旨を定めていた。その後、被告は「レーザ加工方法及びレーザ加工装置」に関する特許(本件特許)を単独で出願・登録し、原告に対して特許権侵害訴訟(別件訴訟)を提起するとともに、競合他社であるディスコに対して実施許諾を行った。原告は、本件特許権は本件準備契約により両者の共有になるべきものであったと主張し、被告の行為が不法行為又は不当利得に該当するとして、10億円の一部請求として1億円の損害賠償等を求めた。 【争点】 主な争点は、①本件準備契約第6条第1項(2)の「ステルスダイシング技術及びSDエンジンに関しない本成果」の解釈(「ステルスダイシング技術に関する成果」も共有対象に含まれるか)、②本件特許発明が同条項の共有対象に該当するか、③不法行為及び不当利得の成否である。原告は、同項(2)は「ステルスダイシング技術(又はそれに関する本成果)」と「SDエンジンに関しない本成果」の二つの類型を対象としており、本件特許発明はステルスダイシング技術に関する成果として共有になるべきだったと主張した。被告は、同項(2)は「ステルスダイシング技術及びSDエンジン」の双方に関しない本成果のみを対象としており、本件特許発明はSDエンジンに関する成果として被告に単独帰属すると反論した。 【判旨】 裁判所は、原告の請求をいずれも棄却した。まず契約条項の解釈について、第6条第1項(2)の文言構造を分析し、同項(1)が一つの類型の「本成果」を規定していることとの並列関係から、同項(2)も「ステルスダイシング技術」と「SDエンジン」の双方に関しない一つの類型の「本成果」を指すと解するのが文言上自然であるとした。また、契約締結の経緯から、原告がSDエンジンやステルスダイシング技術に関する開発を行うことは想定されておらず、被告が自ら基本特許を有するステルスダイシング技術に関する成果を原告と共有する合意をしたとは考え難いと判断した。次に本件特許発明の帰属について、本件各発明の課題解決手段であるレンズの高さの保持・解除はレーザユニットを構成するアクチュエータやソフトウェアにより実現されるものであり、SDエンジンの「キーコンポーネント部」及び「ソフトウェア設計」に該当するから、「ステルスダイシング技術及びSDエンジンに関しない本成果」には当たらないとした。原告が主張するX軸ステージの動作やCPUによる制御も、基本特許(805号特許)に係るステルスダイシング技術に関するものに該当するとして、原告の主張を排斥した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。