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特許料納付書却下処分取消請求事件

判決データ

事件番号
令和5行ウ5002
事件名
特許料納付書却下処分取消請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2024年2月16日
裁判官
柴田義明杉田時基仲田憲史

AI概要

【事案の概要】 原告(株式会社コンピュータ・システム研究所)は、「労働安全衛生マネージメントシステム」に関する特許権(特許第4827120号)を保有していた。原告は平成20年頃から顧問弁理士に特許料の納付管理を含む数十件の特許管理を委任していたが、当該弁理士がうつ病等を理由に一切の業務を懈怠したまま姿を消したため、第11年分の特許料が納付期間内(令和3年9月22日まで)に納付されず、追納期間(令和4年3月22日まで)にも納付されなかった。原告は追納期間経過後の同年3月31日に特許庁長官に対して納付書及び回復理由書を提出したが、特許庁長官は同年12月1日付けで納付手続を却下する処分をした。原告は、この処分の取消しを求めて提訴した。 【争点】 1. 令和3年法律第42号(改正法)による改正後の特許法112条の2第1項が本件に適用されるか。改正後の規定は、特許権の回復要件を「正当な理由」から「故意でないこと」へと緩和したものであり、原告は改正法附則の経過措置規定が憲法29条2項(財産権の保障)に違反し無効であると主張した。 2. 改正前の特許法112条の2第1項の「正当な理由」が認められるか。原告は、顧問弁理士の業務懈怠、コロナ禍の影響、新任弁理士への引継ぎの困難さ等を主張した。 【判旨】 裁判所は原告の請求を棄却した。争点1について、改正法附則2条8項は改正後の特許法112条の2第1項の施行日(令和5年4月1日)前に消滅した特許権には従前の例によると明確に規定しており、本件特許権は施行日前に消滅しているため、旧法が適用されるとした。法令は一律に適用されるべきものであり、原告が指摘する事情があっても法令と異なる適用は相当でないと判示した。また、改正前の特許法の規定は財産権を侵害するものではなく、改正法附則の経過措置も従前の権利内容に新たな制限を加えるものではないから、憲法29条2項に違反しないとした。争点2について、旧法の「正当な理由」とは、特許権者が相当な注意を尽くしていたにもかかわらず客観的にみて追納期間内に納付できなかった場合をいうと解した上で、原告は遅くとも令和4年2月9日には弁理士の業務懈怠と特許料未納の可能性を認識しており、追納期間満了まで1か月以上あったにもかかわらず状況確認や緊急対応を怠ったのであるから、コロナ禍を考慮しても「正当な理由」は認められないとして、本件処分は適法であると結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。