都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3140 件の口コミ
知財

営業侵害行為差止請求等控訴事件

判決データ

事件番号
令和5ネ10097
事件名
営業侵害行為差止請求等控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2024年2月21日
裁判官
清水響浅井憲勝又来未子
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 原告(株式会社IchidoUp)、被告AI、被告SAI及び被告LS(旧EL社)は、組合契約と業務委託契約の混合契約である本件組合契約を締結し、「スマホ留学」という英語教育プログラムを一般消費者に提供する事業を営んでいた。原告が利益の20%、被告AI及び被告SAIがそれぞれ40%の利益分配を受ける取決めであり、業務委託先のEL社(後に被告LSに吸収合併)がスマホ留学事務局として運営実務を担当していた。 原告は、被告らがスマホ留学のメールマガジンを利用して競合サービス「ケンペネEnglish」やオンライン留学を宣伝したこと、LINE@アカウントの名義を無断変更したこと、受講生募集を一方的に停止したこと等が本件組合契約に違反するとして、(1)被告らの除名による組合財産全部の引渡し、(2)経費の不当算入による損害賠償(1億円の一部請求)、(3)不正競争防止法に基づく顧客名簿の使用差止め・廃棄・謝罪広告及び損害賠償を請求した。原審(東京地裁)は、経費不当算入に係る請求について被告AI及び被告SAIに連帯して17万1946円の支払を命じ、その余を棄却した。原告及び被告AI・被告SAIの双方が控訴した。 【争点】 (1) 被告AI及び被告SAIの除名の可否(被告らの契約違反が、除名により組合財産の払戻請求権を失わせるほど重大なものか) (2) 経費不当算入の有無(10万円ルールの合意の存在、Eへの支払・広告宣伝費・アプリ開発費用等の経費計上の適否、組合員間紛争の弁護士費用の経費計上の可否) (3) 顧客名簿の不正使用の成否(不正競争防止法上の営業秘密又は限定提供データの該当性、本件組合契約上の機密情報該当性及び善管注意義務違反の有無) 【判旨】 知的財産高等裁判所は、原告・被告双方の控訴をいずれも棄却した。 争点(1)について、A名義のメールマガジンでケンペネEnglishを宣伝した行為は形式的には組合契約に反するが、メール内容がAの名誉やスマホ留学のブランドイメージを損なうものとはいえず、除名に伴い払戻請求権を失わせるほど重大な違反とは評価できないとした。LINE@アカウントの名義変更についても、同アカウントはEL社が事業用に管理していたものであり「盗用」にはあたらないとし、個人情報保護法違反の主張も退けた。競合事業の実施についても、本件組合契約には競業避止義務の定めがなく、原告自身のコンテンツ制作義務の不履行等の事情も考慮すると、除名は認められないと判断した。 争点(2)について、経費計上に関する特段の合意が認められない以上、業務執行者に合理的な裁量が認められるとした上で、およそ組合員全体の利益につながると説明できない支出のみが違法となるとの基準を示した。そして、被告AIが原告との紛争解決のために弁護士に支払った報酬・通信費を組合経費に計上した行為は、被告AIのための費用であり組合のための費用とはいえず、共同不法行為に該当するとして、原審の認容額(17万1946円)を維持した。 争点(3)について、スマホ留学の顧客情報は組合契約5条1項により各組合員に帰属し、被告らが自己に帰属する顧客情報を使用することは不正競争行為にあたらないとした。また、組合契約自体がスマホ留学以外のサービスの紹介のために顧客情報を用いることを予定しており、直ちに契約違反とは認められないとして、差止め・損害賠償請求をいずれも棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。