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知財

発信者情報開示請求事件

判決データ

事件番号
令和5ワ70196
事件名
発信者情報開示請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2024年2月21日
裁判官
柴田義明杉田時基仲田憲史

AI概要

【事案の概要】 ビデオソフト及びDVDソフトの制作・販売を業とする原告が、ファイル共有ソフト「BitTorrent」を利用して原告の動画著作物の複製物を公衆送信した氏名不詳者の発信者情報の開示を求めた事案である。原告は、調査会社に依頼してBitTorrentネットワーク上での著作権侵害行為を監視し、クライアントソフト「μTorrent」を用いて侵害者のIPアドレス及び通信日時を特定した。被告は、インターネット接続サービスを提供するNTTレゾナント(後にNTTドコモが吸収合併)であり、当該通信に係る発信者情報を保有していた。原告は、プロバイダ責任制限法5条1項に基づき、損害賠償請求権の行使に必要であるとして発信者情報の開示を求めた。 【争点】 (1) 原告が本件動画の著作権者であるか。被告は、動画パッケージに原告の商号が記載されているだけでは著作者の表示とはいえず、原告代表者が制作を統括した事実も十分に立証されていないと主張した。 (2) 調査会社が記録した通信が、実際に動画の複製ファイルをダウンロードした際の通信といえるか。被告は、使用されたクライアントソフトがテレコムサービス協会の認定する監視ソフトではなく、ソースコード非公開のフリーソフトにすぎないこと、キャプチャー画像に「下り速度」の表示がないことなどを指摘し、通信の特定が不十分であると争った。 (3) 当該通信によって原告の公衆送信権が侵害されたと評価できるか。被告は、送信されたのがファイルの一部(ピース)にすぎない場合、動画の表現の本質的特徴を感得できないとして侵害を否定した。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を全部認容した。争点(1)について、原告代表者又はその従業員がプロデューサーとして企画・制作し、監督や出演者への出演料も原告が負担していることから、原告が映画の著作物の製作者であり、著作権法29条1項により著作権が帰属すると認定した。争点(2)について、キャプチャー画像上で調査会社の端末が「ダウンロード中」の表示であったこと、類似の調査で長時間ダウンロード中にIPアドレスが一度も変化しなかったこと、実際に動画の複製ファイルがダウンロードされていることなどの事情を総合し、本件通信が動画の複製物をダウンロードした際の通信であると認めた。被告が指摘するクライアントソフトの非認定性やソースコード非公開の点は、上記認定を左右しないとした。争点(3)について、ダウンロードされた複製物から動画の表現の本質的特徴を感得できると認定し、公衆送信権侵害を肯定した。損害賠償請求の必要性も認め、発信者情報の開示を命じた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。