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知財

特許権侵害差止等請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和5ネ10037
事件名
特許権侵害差止等請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2024年3月6日
裁判官
清水響浅井憲勝又来未子
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、「レーザ加工方法及びレーザ加工装置」に関する特許(特許第4509578号)の特許権者である原告(浜松ホトニクス株式会社)が、被告(株式会社東京精密)の製造・販売するステルスダイシング(SD)装置が本件特許の技術的範囲に属すると主張し、特許法100条に基づく差止め・廃棄及び不法行為に基づく損害賠償等として24億円の支払を求めた事案の控訴審である。本件特許は、シリコンウェハ等の加工対象物をレーザ加工する際、端部における集光レンズの集光点のずれを防止するため、レンズを初期位置に保持した状態で切断予定ラインの一端部において改質領域を形成する技術に関するものである。原審は被告旧製品による侵害を一部認め約1億3116万円の賠償を認容し、原告・被告双方が控訴した。 【争点】 (1) 被告旧製品(AF固定方式)及び被告新製品(AF低追従方式)が本件特許の技術的範囲に属するか、(2) 被告新製品について均等侵害が成立するか、(3) 原告による実施許諾の有無、(4) 特許法102条2項(侵害者利益による損害推定)の適用の可否、(5) 損害額の算定方法(102条1項・3項の適用)、(6) 被告の弁済の抗弁の成否が主な争点となった。特に、原告がSDエンジン(部品)のみを販売し被告がSD装置(完成品)を販売しているという市場構造の下で、102条2項の推定規定を適用できるかが重要な争点であった。 【判旨】 控訴裁判所(知的財産高等裁判所第2部)は、原判決を一部変更し、被告に対し1億3684万円及び遅延損害金の支払を命じた。被告旧製品は本件特許の技術的範囲に属し侵害が成立するが、被告新製品はAF低追従方式を採用しており「初期位置に」「レンズを保持する」との構成要件を充足せず、また切断予定ラインの一端部において改質領域が形成されるとの立証も不十分であるとして、文言侵害・均等侵害いずれも否定した。損害額の算定については、原告はSD装置ではなくSDエンジン(部品)のみを販売しており、被告のSD装置とは需要者・市場が異なるため、SD装置全体の限界利益をもって原告の損害と推定する合理的事情がないとして特許法102条2項の適用を否定した。その上で、102条1項により原告エンジンの限界利益(1台当たり約4億1280万円)に基づき損害額を算定し、「特許権者が販売することができないとする事情」として7割を控除して1億2384万円とし、弁護士費用1300万円を加えた合計1億3684万円を認容した。被告の弁済の抗弁については、仮執行宣言に基づく給付は任意弁済に当たらないとして排斥した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。