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下級裁

国家賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和4ワ3982
事件名
国家賠償請求事件
裁判所
名古屋地方裁判所
裁判年月日
2024年3月12日

AI概要

【事案の概要】 先天性の聴覚障害により両耳が全く聞こえない原告1(昭和25年生まれの女性)及びその配偶者である原告2(昭和22年生まれの男性、生後間もなく聴覚障害)が、原告1が昭和50年5月頃に旧優生保護法(平成8年改正前の母体保護法)3条に基づく優生手術(生殖を不能にする手術)を受けたと主張し、優生保護法は自己決定権、リプロダクティブ・ライツ、性と生殖に関する人格権及び平等権等を侵害する違憲な法律であるにもかかわらず、(1)国会議員が同法を立法したこと、(2)厚生大臣が優生手術を実施しないよう都道府県知事を指導すべき注意義務を負っていたにもかかわらず積極的に実施させたことがいずれも違法であるとして、国家賠償法1条1項に基づき、原告1について1650万円、原告2について1320万円の損害賠償を求めた事案である。被告(国)は、損害賠償請求権が民法724条後段の除斥期間の経過により消滅したと主張した。 【争点】 (1) 被告が国家賠償法1条1項に基づく損害賠償債務を負うか(優生保護法の立法行為及び厚生大臣の行為の違法性)。(2) 除斥期間の起算点はいつか。(3) 民法724条後段の効果が生じないといえるか。 【判旨】 一部認容。裁判所は、まず審査を要件とする優生手術に関する規定(優生保護法4条から13条まで)について、子どもをもうけるか否か等を決定する自由及び身体への侵襲を受けない自由を制約するものであるところ、その立法目的である「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」ことに合理性を認めることができず、制約は必要かつ合理的なものとはいえないとして、制定当時から憲法13条及び14条1項に違反していたと判断した。また、優生保護法3条1項についても、その適用において審査を要件とする規定と同様の権利・利益の侵害をもたらすおそれが高い規定であったとした。その上で、厚生大臣は優生手術の実施について規制権限を有していたにもかかわらず、「本人の同意」の確認が適切になされるよう指導監督すべき義務を怠り、むしろ通達を発出して優生手術を積極的に推進したものであり、国賠法1条1項の適用上違法であると認定した。除斥期間については、起算点は遅くとも昭和50年5月末日であり20年以上が経過しているものの、被告が憲法に違反する多数の条項を含む優生保護法に基づき優生手術を推進し、偏見・差別の社会への定着を促進したことで、被害者が権利行使することが極めて困難な状況を作出したのであるから、民法724条後段の効果は生じないと解するのが相当であるとした。損害額として、原告1の慰謝料1300万円及び弁護士費用130万円、原告2の慰謝料200万円及び弁護士費用20万円を認めた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。