国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律違反、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律違反被告事件
判決データ
AI概要
【事案の概要】 被告人は、令和4年11月頃から令和5年1月頃までの約2か月半の間に、4回にわたり、鹿児島県内の売人Bから、MDMA様のもの8錠、大麻様の液体及びもの合計約7.3グラム、LSD様のもの6枚を、代金合計18万1500円で、レターパックライトにより東京都足立区の自宅宛てに発送させて譲り受けた(麻薬特例法違反)。また、令和5年11月29日、自宅において、大麻を含有する粘稠性液体約0.49グラムを、指定薬物であるヘキサヒドロカンナビノール(HHC)と誤認して所持するとともに(大麻所持)、医療等の用途以外の用途に供するため、HHCを含有する液体約2.83グラムを所持した(薬機法違反)。被告人の薬物の保管状況は、HHC、大麻、合法薬物のいずれであるかを自ら判別できないほどに雑然としたものであった。 【判旨(量刑)】 裁判所は、被告人を懲役10月(執行猶予3年)に処し、カートリッジ入り液体大麻1個を没収した(求刑:懲役10月、同旨の没収)。量刑の理由として、裁判所は、所持していた薬物の重量が合計約3.32グラムと少なくないこと、保管状況が雑然としており薬物の違法所持に対する規範意識の乏しさがうかがわれること、約2か月半の間に4回にわたり決して少量とはいえない量の規制薬物を譲り受けていること、リラックスしたいなどの安易な理由から犯行に及んでおり違法薬物に対する親和性が認められることを不利な事情として指摘した。他方、被告人が公判廷で反省の態度を示していること、保釈後に自らの認識の甘さを原因と考えかかりつけの心療内科医に通院して認知行動療法を受けるなど再犯防止に努めていること、妻が情状証人として出廷し監督を誓約していること、所属事務所の社長も更生を見守る旨の上申書を提出していること、前科がないことを被告人のために酌むべき事情として考慮し、刑の執行を猶予するのが相当と判断した。