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下級裁

関西電力株式会社・高浜発電所1~4号機運転差止仮処分

判決データ

事件番号
令和4ヨ15
事件名
関西電力株式会社・高浜発電所1~4号機運転差止仮処分
裁判所
福井地方裁判所
裁判年月日
2024年3月29日
裁判種別・結果
却下
裁判官
加藤靖摸利純史瀧田慎太郎

AI概要

【事案の概要】 債権者ら(福井県小浜市及びさいたま市に居住する住民)が、債務者(関西電力株式会社)に対し、福井県大飯郡高浜町に設置・運転されている高浜発電所1号機から4号機(本件原発)について、その運転により重大な事故が発生し、債権者らの生命、身体等の重大な法益に対する侵害が生ずる具体的な危険性があると主張して、人格権に基づく妨害予防請求権を被保全権利として、本件原発の運転の差止めを命ずる仮処分命令を申し立てた事案である。本件原発のうち1号機及び2号機は昭和49年及び50年に営業運転を開始した老朽炉であり、運転期間延長認可を受けて60年運転が予定されていた。債権者らは、基準地震動の策定が不合理であること、ばらつき条項の不遵守、老朽化に伴う問題、主給水ポンプ破損時の危険、使用済み核燃料の危険性、テロリズム対策の不備、避難計画の不備等を主張した。 【争点】 (1) 債権者らの申立てが濫用的な申立てとして不適法か否か (2) 債権者X2の人格権侵害が生じる蓋然性 (3) 原子力規制委員会の問題(独立性・専門性の欠如) (4) 基準地震動の不合理性(基準地震動が低水準であること及びばらつき条項の不遵守) (5) 基準地震動以下の地震によって重大事故が発生する危険性(老朽化に伴う問題及び主給水ポンプ破損時の危険) (6) 使用済み核燃料の危険性 (7) テロリズム対策の合理性 (8) 避難計画の不備による人格権侵害の具体的危険性 【判旨】 申立ていずれも却下。裁判所は、各争点について以下のとおり判断した。争点1について、原子力発電所の安全性を判断する申立ては、応訴の負担や訴訟経済を理由に却下することは許されないとして、濫用的申立てには当たらないとした。争点4(基準地震動の不合理性)について、債務者が策定した基準地震動は、新規制基準に基づき、伝播特性やサイト特性といった敷地周辺の地域特性を踏まえて策定され、原子力規制委員会において新規制基準の適合性が確認されており、具体的審査基準に不合理な点はないとした。ばらつき条項についても、経験式の不確かさは保守的にパラメータを設定して地震動評価を行うことにより解決すべき問題であり、経験式の適用結果に対して更なる上乗せを求める趣旨とはいえないとして、債権者らの主張を退けた。争点5(老朽化・主給水ポンプ)について、高経年化技術評価や劣化状況評価を踏まえた対策が十分であり、主給水ポンプ破損時にも補助給水設備やフィードアンドブリードによる炉心損傷防止対策に不合理な点はないとした。争点6(使用済み核燃料)について、使用済燃料ピットの耐震安全性は確認されており、堅固な容器で囲い込むことまでは要求されていなくても不合理ではないとした。争点7(テロ対策)について、新規制基準の定めに応じた措置が講じられ、原子力規制委員会の適合判断に不合理な点はないとした。争点8(避難計画)について、第1から第4の防護レベルの存在を捨象して放射性物質の異常放出を前提に置くことは相当でなく、避難を要する事態が発生する具体的危険の疎明が不十分であるとして、避難計画の不備を理由とする主張にも理由がないとした。以上により、被保全権利の疎明がないとして、保全の必要性について判断するまでもなく、申立てをいずれも却下した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。