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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和5行ケ10037
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2024年4月10日
裁判官
宮坂昌利本吉弘行頼晋一

AI概要

【事案の概要】 被告(サステイナブルエネルギー開発株式会社)は、令和元年11月1日、「有機性廃棄物処理システム」と題する発明について特許出願をし、令和2年8月27日に特許権(請求項の数2)の設定登録を受けた。本件特許の願書には、被告代表者a、原告X'及びbの3名が発明者として記載されていた。本件発明は、有機性廃棄物を低分子化する亜臨界水処理装置、メタン発酵装置、脱硫装置、ガス精製装置、固液分離装置、高度水処理装置等を備え、消化液を再利用する有機性廃棄物処理システムに関するものである。原告ら(原告X'及び株式会社ピーシーエス)は、令和3年8月24日、共同出願要件違反(特許法38条)の無効理由があるとして無効審判を請求したが、特許庁は令和5年3月10日、審判の請求は成り立たないとする審決をした。原告らは同審決の取消しを求めて本件訴訟を提起した。 【争点】 本件の争点は、原告X'が本件発明の共同発明者であるか否か、すなわち本件発明の特徴的部分の完成に創作的に寄与したか否かである。具体的には、(1)本件発明1の特徴的部分Aを原告X'が単独で完成させたといえるか、(2)原告X'が被告代表者と共同して特徴的部分Aの完成に創作的に寄与したといえるか、(3)本件請負契約書の記載が原告X'の発明者性を裏付けるか、が争われた。原告らは、原告X'が昭和58年頃から亜臨界水処理に関する研究を行い、エコワークス苫小牧等のシステム、スリックスシステム、はやしミルクファームシステムにより特徴的部分Aを具体化したと主張した。 【判旨】 請求棄却。裁判所は、本件発明1の特徴的部分Aは個々の発明特定事項を全て組み合わせたものであり、原告X'がその完成(個別の構成ではなく、それらの組み合わせ)にどのように創作的に寄与したかが問題であるとした。原告らが特徴的部分Aを具体化したとするエコワークス苫小牧等のシステム、スリックスシステム、はやしミルクファームシステムは、いずれも特徴的部分Aの全てを含むものではなく、脱硫装置(C)、ガス精製装置(D)等の構成や消化液の再利用(G)の構成が欠けていた。また、原告X'が亜臨界水処理装置を利用した研究等を行い関連する特許を取得していたことは認められるものの、それらは本件発明1の個々の発明特定事項の一部にすぎず、特徴的部分Aを原告X'が単独で着想し完成させたことを示す証拠はないとした。特許公報における発明者の記載についても、被告代表者が事業化に際し原告会社の装置採用を出資者に説明しやすいよう共同発明者と記載した旨の説明には一応の合理性があり、これをもって共同発明者と認識していた事実を推認できないとした。請負契約書についても、特許権の帰属を裏付ける証拠とはいえないと判断し、本件審決に誤りはないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。