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下級裁

退職手当返納命令取消請求事件、退職手当返納請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ウ5
事件名
退職手当返納命令取消請求事件、退職手当返納請求事件
裁判所
大分地方裁判所
裁判年月日
2024年4月12日

AI概要

【事案の概要】 普通地方公共団体である被告(中津市)の職員であった原告は、昭和57年から平成28年3月31日の定年退職まで約34年間勤務し、退職手当1973万4213円の支払を受けた。原告は在職中、被告の教育委員会生涯学習係に所属しながら、公務外の私人の立場で、放課後子ども教室(Hクラブ)及び総合型地域スポーツクラブ(Kクラブ)の会計事務を担当していた。原告は平成22年度から平成27年度までの間、スポーツ教室等や放課後子ども教室の実績について、実施日を偽る方法、講師を偽る方法、教室を偽る方法(実施されていない教室が実施されたかのように偽る)等により内容虚偽の領収書を作成提出することで、概算払された補助金の精算の際に、被告をしてJSC(日本スポーツ振興センター)、大分県及び国への補助金の返還を免れさせた。不正受給に係る補助金の総額は、国庫補助事業について548万6541円、JSC助成事業について571万7418円、中津市補助事業について31万1600円に上った。不正が発覚した後、被告は大分県に対し補助金240万3000円の返還及び加算金103万3479円を支払うなどの損害を被った。中津市長は令和元年8月19日、中津市職員の退職手当に関する条例15条1項3号に基づき、原告に対し退職手当全額の返納を命ずる処分(本件返納命令)をした。第1事件は原告が本件返納命令の取消しを求めた事案であり、第2事件は被告が本件返納命令に基づき退職手当金全額の返納を求めた事案である。 【争点】 1. 故意に領収書等を偽造するなどして不適正な事務処理を行ったことが、懲戒免職等処分を受けるべき行為に当たるか 2. 本件返納命令に行政庁の裁量権の範囲からの逸脱又は濫用があるといえるか 3. 処分理由の差替えに当たるか 【判旨】 裁判所は、原告の請求を棄却し、被告の退職手当返納請求を認容した。争点1について、裁判所は、原告が少なくとも608万5898円分の領収書について、その全部又は一部の実体がないことを認識して作成したものであり、故意に領収書を偽造する等して不適正な会計処理を行ったと認定した。本件非違行為は、実体に反することを知りながら、実施日・講師・教室を偽る方法で内容虚偽の領収書を多数回にわたり作成する偽造的手法によるものであり、故意による不適正かつ違法な会計処理との評価を免れないとした。約4年間という長期にわたり公金を不透明に流出させ、被告に補助金返還の損害を負わせる結果を招いた行為は、強い非難にさらされるべきものであり、本件指針第4標準例1(18)の法令等違反・不適正な事務処理等に該当し、懲戒免職等処分を受けるべき行為に当たると判断した。争点2について、裁判所は、非違行為の内容及び程度が重大であること、公務に対する信頼への影響が甚大であること、一部には原告自身及び親族が私的利益を得る形での支出も含まれていたこと等を総合考慮し、昭和57年から約34年間勤続してきた事情を最大限勘案しても、退職手当全額の返納を命じた本件返納命令に裁量権の逸脱又は濫用は認められないとした。争点3についても、処分理由となる事実に変更はなく、原告の主張を採用しなかった。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。