都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3153 件の口コミ
知財

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和4ワ8785
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2024年4月15日

AI概要

【事案の概要】 原告は、黒ノリや青ノリの種付け事業を営む者であり、被告である徳島県(徳島県立農林水産総合技術支援センター)との間で、平成27年10月1日に「水車を利用した青ノリの採苗技術の開発」を研究課題とする共同研究契約(甲2契約)を締結した。同契約では、研究成果の公表には相手方への事前通知と承諾が必要であること、共同研究に基づく共同出願を行う際には共同出願契約を締結すること等が定められていた。共同研究は平成28年10月頃に青ノリ胞子の網への付着が確認される成果を得たが、被告の支援センターは平成29年度の事業報告書において「水車を利用した青ノリ類の効率的な採苗技術の開発」と題する記事を掲載し、同報告書を冊子体で刊行するとともにウェブサイトでも公開した(本件公表行為)。原告は、令和2年8月11日に「アオノリ用種網の生産方法及びアオノリ用種網生産装置」とする特許出願を単独で行い、令和3年5月7日に特許登録を受けた(本件特許)。原告は、被告による本件公表行為が甲2契約の債務不履行に当たること、及び被告が本件特許権の取得を妨害したことが甲2契約の債務不履行に当たるとして、1億円の損害賠償を請求した。 【争点】 (1) 本件公表行為が原告の承諾を得ない公表行為であって、甲2契約における被告の債務不履行となるか(争点1) (2) 被告に、原告が本件特許権を取得するにあたっての妨害行為があったか、あったとして甲2契約の債務不履行となるか(争点2) (3) 原告の被った損害(争点3) 【判旨】 請求棄却。裁判所は、まず争点1について、水車を用いたアオノリの人工採苗という技術思想自体は共同研究以前から公知であったことを認定し、甲2契約に基づく共同研究の目的は当該採苗が可能か否かではなく、水車を利用した合理的な採苗方法の開発、すなわち実用的な状況や条件の研究であったとした。そのうえで、本件公表内容は、被告が平成29年度に研究成果開花事業として水車採苗による種網を実際の漁場で養殖する実証実験を行った結果の報告にとどまり、共同研究の成果である水車による採苗の好適な状況や条件は述べられていないと認定し、本件公表行為は甲2契約に基づく共同研究の成果を公表するものとは認められないから、債務不履行には当たらないと判断した。争点2については、令和元年9月28日の話合いで共同特許出願の合意がなされた後、被告は弁理士への相談や内部での権利化に向けた検討を進め、令和2年1月以降は原告に持分や費用負担に関する協議を求めていたが、原告がこれに応じず、同年5月には甲2契約の趣旨に反する申入れをし、同年8月11日に被告に知らせることなく単独で特許出願に及んだことを認定し、被告は出願に向けた準備を進めており特許出願を妨害する行為は認められないとした。以上により、その余の争点を判断するまでもなく、原告の請求には理由がないと結論付けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。