都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3140 件の口コミ
知財

特許権侵害差止等請求控訴、同附帯控訴、民訴法260条2項の申立て事件

判決データ

事件番号
令和5ネ10052
事件名
特許権侵害差止等請求控訴、同附帯控訴、民訴法260条2項の申立て事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2024年4月24日
裁判官
宮坂昌利本吉弘行岩井直幸
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、「レーザ加工装置」に関する特許第3867108号(本件特許1)及び「レーザ加工方法及びレーザ加工装置」に関する特許第4601965号(本件特許2)の特許権者である被控訴人(第1審原告・浜松ホトニクス)が、控訴人(第1審被告・東京精密)の製造するステルスダイシング装置(被告製品)が上記各特許権を侵害すると主張して、損害賠償等を求めた事案の控訴審である。原審は、被告製品(固定方式・低追従方式の双方)が本件各発明の技術的範囲に属すると認定し、特許法102条3項に基づく実施料相当額(実施料率30%)により約15億円の損害賠償を認容した。これに対し、控訴人が敗訴部分の取消し等を求めて控訴するとともに民訴法260条2項の申立てをし、被控訴人が附帯控訴をした。なお、特許権の存続期間満了に伴い、差止め・廃棄請求は取り下げられた。 【争点】 主な争点は、(1)被告製品が本件訂正発明1の技術的範囲に属するか(改質領域の形成、集光用レンズの移動機能等の各構成要件の充足性)、(2)被告製品が本件発明2-1ないし2-3の技術的範囲に属するか、(3)本件特許2の特許無効の抗弁の成否、(4)実施許諾契約の成否、(5)損害額の算定(特許法102条1項・2項・3項の各適用及び推定規定によらない損害)、(6)不当利得の成否及び額、(7)民訴法260条2項に基づく返還額及び遅延損害金の起算日である。特に損害論では、侵害品が完成品の部品(SDエンジン)である場合の特許法102条1項・2項の適用可否や、相当実施料率が重要な論点となった。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、原判決を一部変更した。まず侵害論について、被告製品(固定・低追従とも)は本件訂正発明1の技術的範囲に属すると認定した。レーザ加工により形成されるボイド上方領域の高転位領域は溶融処理領域に該当し、切断の起点となる改質領域を形成するものと判断した。他方、被告製品(低追従)については、ベベル部分での加工状況等を詳細に検討した結果、本件発明2-2及び2-3の技術的範囲には属さないと判断し、原審の判断を変更した。損害論では、特許法102条2項の適用を認め(原審は否定)、SDエンジンが被告製品の不可欠の技術的特徴を体現し競争力の源泉となっていることから、侵害行為がなければ販売できたという関係を肯定した。相当実施料率(102条3項)については、当事者間のライセンス料の経緯、半導体分野の実施料相場、発明の価値・重要性、競合関係等を総合考慮し15%と認定した。結論として、損害賠償額を弁護士費用を含め約8億3191万円(102条2項に基づく額が102条3項を上回ったため採用)と認容し、民訴法260条2項の申立てについては約7億9427万円の返還を命じた。遅延損害金の起算日については、仮払いは仮執行の宣言に基づく給付に該当するが、被控訴人が執行に着手していないため損害賠償義務は発生せず、本判決送達の翌日とした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。