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下級裁

島根原発2号機運転差止仮処分申立事件

判決データ

事件番号
令和5ウ1
事件名
島根原発2号機運転差止仮処分申立事件
裁判所
広島高等裁判所
裁判年月日
2024年5月15日
裁判種別・結果
却下
裁判官
松谷佳樹徳井真森里紀之

AI概要

【事案の概要】 島根原子力発電所2号機(沸騰水型軽水炉、定格出力82万kW)から約40km圏内に居住する債権者らが、同原子炉の安全性に欠けるところがあり、運転により生命・身体に対する侵害が生じる具体的危険があるとして、人格権に基づく妨害予防請求として、債務者(中国電力)に対し、同原子炉の運転差止めを求める仮処分を申し立てた事案である。同原子炉は平成24年1月に定期検査のため運転を停止し、福島第一原発事故後の新規制基準に適合させるため原子力規制委員会に設置変更許可申請を行い、令和3年9月に設置変更許可を受けて再稼働を予定していた。 【争点】 (1) 運転差止請求の判断枠組み(主張疎明責任の所在)、(2) 地震に対する安全性(基準地震動820ガルの合理性、震源極近傍の問題)、(3) 火山事象に対する安全性(三瓶山の噴火規模の想定と火山ガイドの合理性)、(4) 立地審査指針違反の有無、(5) 原子力災害対策指針の合理性及び避難計画の実効性。 【判旨】 裁判所は、判断枠組みとして、原子力規制委員会が策定した安全性の基準は、その策定過程及び内容に不合理な点が認められない限り安全性の基準を具体化したものであり、同基準に適合するとされた原子炉は審査・判断の過程に不合理な点がない限り安全性を具備すると判示した。主張疎明責任は原則として差止めを求める債権者らにあるが、債務者には安全審査の内容を具体的に明らかにし合理性を裏付ける資料を提出する信義則上の義務があるとした。地震に関しては、全国各地の観測記録の最大加速度と基準地震動を単純に数値比較する債権者らの主張は、各地点の地質構造・伝播特性等を考慮しておらず合理的でないとし、債務者の基準地震動策定は保守的なパラメータ設定と不確かさの重畳を経た合理的なものと認めた。震源極近傍の問題についても、宍道断層から原子炉炉心まで約2kmの距離があり、債務者が念のため実施した浅部破壊の影響確認を含め不合理な点はないとした。火山事象については、三瓶山が運用期間中に三瓶木次テフラ規模の噴火を起こす可能性は十分小さいとする債務者の評価は火山ガイドの枠組みに沿い合理的であり、降灰層厚56cmの想定に基づく安全対策にも不合理な点はないとした。立地審査指針については、新規制基準下では審査基準とされておらず、これを考慮しなかったことに過誤・欠落はないとした。避難計画の実効性については、重大事故発生の具体的危険性の疎明がない以上、前提を欠くとした。以上により、被保全権利の疎明がないとして、債権者らの申立てをいずれも却下した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。