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下級裁

国家賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和4ネ4956
事件名
国家賠償請求控訴事件
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2024年5月16日
裁判種別・結果
棄却
原審裁判所
水戸地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 東日本入国管理センターに収容されていたカメルーン国籍の男性Aが、平成26年3月30日に死亡した事件に関し、Aの母である1審原告が、同センター職員らには同月29日にAの容態が急変した時点で救急搬送すべき義務があったにもかかわらずこれを怠ったとして、国家賠償法1条1項に基づき1000万円の損害賠償を求めた事案の控訴審である。Aは糖尿病やHIV等の既往があり、収容中に胸痛等の体調不良を繰り返し訴えていた。同月29日午後7時04分頃以降、Aは悲鳴のような大声を上げ、ベッドから落ちて床を転がり、「アイムダイイング」「マイハートエイク」と繰り返し訴えたが、職員らは頓服薬を服用させた直後であったこと等から容態観察を続け、救急搬送を要請しなかった。Aは翌30日午前7時04分に心肺停止の状態で発見され、同日午前8時07分に死亡が確認された。原審は165万円の限度で請求を認容し、双方が控訴した。 【争点】 1. 東日本入管センター職員らに救急搬送義務違反があったか、また義務発生時期はいつか 2. 救急搬送義務違反とAの死亡との間に相当因果関係が認められるか 3. Aが死亡時点でなお生存していた相当程度の可能性があったか 4. 損害額(慰謝料額の相当性、逸失利益の可否、遺族固有の慰謝料請求権の有無) 【判旨】 控訴棄却(原審維持、165万円認容)。裁判所は、同月29日午後7時04分頃以降のAの言動(悲鳴、床への転落、「アイムダイイング」等の訴え)は、それ以前には見られなかった尋常でないものであり、従前からの胸痛の訴えや医師の容態観察指示を考慮しても、遅くとも午後7時35分頃の時点で救急搬送を要請すべき注意義務があったと認定した。ただし、午後7時04分時点では、直前まで容態観察が不合理でなかったこと等から義務発生までは認め難いとした。救命可能性については、Aの死因が不明であること、乳酸アシドーシスの致死率が約50%であること等から、救急搬送により死亡時点でなお生存していた相当程度の可能性は認めたが、救命の高度の蓋然性までは認められないとして相当因果関係を否定した。損害については、相当程度の可能性侵害による慰謝料150万円と弁護士費用15万円の計165万円を認容し、逸失利益や遺族固有の慰謝料請求権は否定した。なお、外国人の慰謝料算定において当該外国の経済事情を考慮することは不当な差別に当たらないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。