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【事案の概要】 被告人両名は、指示役の知人や面識のなかった16歳の少年2名及び氏名不詳者らと共謀の上、令和5年5月2日午後、岐阜県大垣市内の被害者(当時75歳)方において、住居侵入及び強盗致傷に及んだ事案である。被告人らは「東邦ガスです」と偽って被害者宅に侵入し、バールを示しながら「殺すぞ」「金はどこだ」などと脅迫した上、被害者の両手親指を結束バンドで緊縛し、顔面・左脇腹・左腕等を複数回殴打・足蹴りにするなどの暴行を加え、反抗を抑圧して現金36万円、現金約2200万円在中の金庫1個及び商品券等(額面合計36万円相当)を強取した。被害者は全治約2か月の左多発肋骨骨折、全治約1か月の左下極腎嚢胞破裂及び上顎前歯部亜脱臼等の傷害を負った。 【判旨(量刑)】 被告人両名をそれぞれ懲役7年に処した(求刑どおり)。量刑理由として、裁判所は以下の点を指摘した。犯行態様について、4名で高齢の被害者宅に押し入り(うち2名はバール持参)、無抵抗の被害者に殴る蹴るなどの暴行を加えた危険な態様であり、被害者に全治約2か月の大怪我を負わせ、2階から飛び降りることを余儀なくさせるほどの恐怖心を与えた点、約2272万円もの多額の財産を奪った点で被害結果は重大であるとした。被告人両名は当初空き巣に誘われたものの、12億円を狙った強盗であると知った後も思いとどまらず、結束バンド等を自ら準備するなど積極的に関与した。被告人Aは現場で他の実行犯に指示を与え強度の暴行を加えるなど最も積極的に関わり、被告人Bも暴行や金庫の持ち出し等の重要な役割を果たした。さらに、被告人両名はいずれも詐欺等の非行により保護観察中であったにもかかわらず安易に犯罪に加担した点も悪質とされた。他方、被害総額のうち現金2096万円が返還されたこと、被告人Aの母親が200万円の被害弁償を申し出たことは有利な事情として考慮されたが、自首や犯行を認めた経緯については、強奪した現金を指示役に渡さず持ち逃げした結果逮捕に至ったという事情から、酌むにも限界があるとされた。