立候補禁止請求事件
判決データ
AI概要
【事案の概要】 本件は、令和5年4月23日に執行された江東区長選挙(本件選挙)に関し、公職選挙法251条の2に基づく当選人の立候補禁止を求めた事案である。被告は本件選挙に立候補して当選したが、同年11月15日付けで辞職した。被告の選挙運動における組織的選挙運動管理者等であったAは、本件選挙に際し、以下の買収行為を行った。①自らの秘書らと共謀の上、被告に当選を得しめる目的をもって、令和5年2月21日頃から同月23日頃までの間、5名の選挙運動者らに投票取りまとめ等の報酬として現金合計100万円を供与し、さらに3名に対し合計60万円の供与の申込みをした。②同年3月19日頃、1名の選挙運動者に街頭演説等の広報活動の報酬として現金20万円を供与した。③秘書と共謀の上、同年4月15日頃、1名に同様の報酬として現金20万円を供与した。④同年7月から10月にかけて、給与名下で1名に投票取りまとめの報酬として合計約80万円を供与した。Aはこれらの公職選挙法221条1項1号及び3号違反の罪により、令和6年3月14日、東京地方裁判所で懲役2年(執行猶予5年)に処せられ、同月21日に刑が確定した。 【争点】 請求原因事実の全てについて当事者間に争いがなく、実質的な争点は存在しなかった。 【判旨】 東京高等裁判所は、請求原因事実が全て当事者間に争いがないことを認定し、原告の請求には理由があるとしてこれを認容した。被告は、本判決の確定時から5年間、江東区において行われる同区長に係る選挙において、候補者となり、又は候補者であることができないとされ、訴訟費用は被告の負担とされた。本件は、組織的選挙運動管理者等の選挙犯罪を理由とする、いわゆる連座制の適用事例である。