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最高裁

窃盗、道路交通法違反、殺人被告事件

判決データ

事件番号
令和5あ292
事件名
窃盗、道路交通法違反、殺人被告事件
裁判所
最高裁判所第一小法廷
裁判年月日
2024年5月27日
裁判種別・結果
決定・棄却
裁判官
堺徹深山卓也安浪亮介岡正晶宮川美津子
原審裁判所
仙台高等裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、服役を終えたばかりの被告人が、新しい人間関係やなじみのない土地、未経験の仕事等への不安から、再び罪を犯して刑務所に戻りたいと考え、長期間服役するためにトラックを歩行者に衝突させて逃走しようと計画した事案である。被告人は、準中型貨物自動車を窃取して無免許運転し、殺意をもって対向歩行中の被害者A及びBに同車を衝突させ、Aをはね飛ばし、Bを転倒させ轢過して両名を殺害した上、負傷者の救護も警察官に対する事故の報告もしなかった。第1審は死刑を言い渡したが、控訴審(原審)はこれを破棄して無期懲役に処した。検察官が量刑不当を理由に上告した。 【争点】 死刑と無期懲役のいずれを選択すべきか(量刑の当否)。 【判旨(量刑)】 最高裁第一小法廷は、裁判官全員一致の意見で上告を棄却した。 付言として、まず本件の犯情の重さを指摘した。罪を犯して刑務所に戻りたいという動機は極めて身勝手かつ自己中心的であり、他人の生命を侵害する犯罪を手段として選んだことは生命軽視の度合いが大きく、厳しい非難が向けられるべきとした。犯行態様も、通り合わせたにすぎない無防備な歩行者にトラックを加速させつつ衝突させるという生命侵害の危険性の高いものであり、殺意は明白であるとした。被告人とは無関係で何ら落ち度のない被害者2名の生命を理不尽に奪った結果は重大であり、被告人の刑事責任は誠に重く、死刑の当否を検討すべき事案であるとした。 しかし、死刑は究極の刑罰でありその適用は慎重に行わなければならないという観点及び公平性の確保の観点を踏まえ、以下の事情を考慮した。被告人は漠然とした計画を立てていたにとどまり、確実な殺害を企図して具体的な犯行を想定し準備をしていたとは認められないこと、実際の犯行も対向歩行中の被害者らを一度はねた後そのまま走り去るというものであったことから、被害者らの殺害それ自体を目的として意欲し、綿密な計画や周到な準備に基づき殺害を確実に遂げるべく実行した犯行とはいえず、生命軽視の度合いが甚だしく顕著であったとまではいえないとした。 以上を総合し、被告人の刑事責任は誠に重いものの、死刑を選択することが真にやむを得ないとまではいい難く、無期懲役に処した原判決が甚だしく不当であるとはいえないと結論付けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。