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下級裁

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和3行コ43
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
名古屋高等裁判所
裁判年月日
2024年5月30日
裁判官
長谷川恭弘上杉英司寺本明広
原審裁判所
名古屋地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 控訴人(愛知県教育委員会勤務の地方公務員)は、平成29年1月に勤務先の上司に対する暴行被疑事件で名古屋地方検察庁から起訴猶予を理由とする不起訴処分を受けた。控訴人は事実関係について異なる供述をし正当防衛も主張していたが、名古屋地方検察庁次席検事は、県教委からの照会に対し、控訴人の承諾なく不起訴処分の理由が「起訴猶予」であることを書面で回答した。県教委はこれを受けて控訴人に戒告処分を行い、記者発表も行った。控訴人は、不起訴処分の理由を外部に明らかにしたこと等が違法であるとして、国家賠償法に基づく損害賠償160万円及び不起訴処分の撤回等を求めて提訴した。原審は不起訴処分撤回等の訴えを却下し、損害賠償請求も棄却したため、控訴人が控訴した。 【争点】 ①不起訴処分の撤回等の訴えの適法性、②不服申立事件の審査結果通知書に不起訴処分の理由の根拠を記載しなかったことの違法性、③不起訴処分の理由を起訴猶予としたことの違法性、④次席検事が県教委に不起訴処分の理由を回答したことの国賠法上の違法性、⑤不起訴処分を撤回等しなかったことの違法性。 【判旨】 控訴審は、争点④について原審を変更し、一部認容した。裁判所は、「起訴猶予」という不起訴処分の理由は、検察官が「被疑事実が明白」であると判断したことを意味するものであり、これが検察庁外部に明らかにされることは被疑者の名誉・信用を毀損し名誉感情を大きく害するものであると判示した。さらに、検察官の判断は誤っている可能性があるにもかかわらず、被疑者にはこれを実質的に争う手段がなく、不起訴記録も入手できないことから、不起訴処分の理由が懲戒処分等の判断資料として「独り歩き」してしまう危険性を指摘した。そして、不起訴処分の理由は法律の規定に基づくことなく被疑者の承諾なしに検察庁外部に明らかにしてはならない性質のものであり、本件回答は行政機関個人情報保護法8条2項ただし書の「本人の権利利益を不当に侵害するおそれ」に該当し、刑事訴訟法47条にも違反するとした。次席検事には注意義務違反(過失)が認められ、国賠法1条1項の適用上違法であると判断した。もっとも、その余の争点については原審同様に退け、慰謝料5万円の限度で請求を認容した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。