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下級裁

生活保護開始申請却下処分取消等請求事件

判決データ

事件番号
令和3行ウ25
事件名
生活保護開始申請却下処分取消等請求事件
裁判所
奈良地方裁判所
裁判年月日
2024年5月30日

AI概要

【事案の概要】 生活保護を受給していた原告(昭和42年生まれの女性)に対し、生駒市福祉事務所長(処分行政庁)が、令和2年10月に法62条3項に基づく保護停止処分をした後、同年12月15日付けで「親類・縁者等の引取り」を理由に保護廃止処分をし、さらに原告が令和3年4月及び7月にした保護開始申請をいずれも同じ理由で却下した(第1却下処分・第2却下処分)事案である。原告は、これら3処分が国家賠償法上違法であるとして、被告(生駒市)に対し、各処分につき慰謝料150万円及び弁護士費用15万円の損害賠償を求めた。原告は統合失調症の残遺状態にあり精神障害者保健福祉手帳2級の交付を受けていた。廃止処分後、電気・ガスが止まったまま生活し、月額約3〜4万円の就労収入のみで困窮状態に置かれていた。 【争点】 1. 保護廃止処分の国賠法上の違法性・過失の有無 2. 第1却下処分及び第2却下処分の国賠法上の違法性・過失の有無 3. 損害の発生及び額 【判旨】 裁判所は、3処分いずれについても国家賠償法上の違法性及び過失を認め、合計55万円の損害賠償を命じた。 廃止処分については、法26条前段の「保護を必要としなくなったとき」とは、扶養義務者から実際に扶養を受けられるようになった場合等をいうところ、原告は母と同居して引取扶養を受けるに至っていないため、廃止要件を充足しないと判断した。被告は原告の口頭での辞退の申出を主張したが、裁判所は、原告の発言は保護停止により困窮し一時の感情からなされたものであり、任意かつ真摯な意思に基づくものとは認められないとした。課長通知の定めに照らし、書面の徴求や急迫状態の確認もなく廃止処分をしたことは職務上の法的義務に違背すると認定した。 第1・第2却下処分については、問答集の扶養に関する記載は金銭的扶養を前提としたものであり、引取扶養は当事者間の合意を前提とした例外的方法であるとした上で、統合失調症の残遺症状により対人関係の折衝に援助を要する原告が独力で関係者間の調整を図り実家への帰住を実現することは期待し難く、「単に感情的な理由のみによって扶養を拒む場合」に該当しないと判断した。引取扶養の実現可能性について具体的な調査・検討をせず却下したことは違法とした。 損害額は、廃止処分につき慰謝料10万円・弁護士費用1万円、第1・第2却下処分につき各慰謝料20万円・弁護士費用2万円と認定した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。