AI概要
【事案の概要】 原告(株式会社グリーンメディック)は、「サプリ処方箋」(標準文字)の商標登録出願(第9類・第35類・第44類)を行ったが、特許庁は第35類役務群及び第44類役務群について拒絶査定をした。原告が拒絶査定不服審判を請求したところ、特許庁は「サプリ処方箋」が需要者において「サプリメントの処方(処方箋)」に関する役務であることを表現する語句にとどまり、自他役務の識別標識として認識されないとして、商標法3条1項6号(識別力の欠如)に該当するとの審決をした。原告はこの審決の取消しを求めて知的財産高等裁判所に出訴した。なお、原告は訴訟提起後、第9類商品群について分割出願を行い、本願の指定役務を第35類役務群及び第44類役務群に補正している。 【争点】 本願商標「サプリ処方箋」が商標法3条1項6号に該当するか否か。具体的には、(1)「サプリ処方箋」は造語として識別力を有するか、(2)「サプリ」と「処方箋」は本来結びつかない語であるから識別力が認められるか、(3)少なくとも第35類役務群との関係では識別力が認められるか、が争われた。 【判旨】 請求棄却。裁判所は、「サプリ」が「サプリメント」の略であること、「処方箋」が本来は医師の発行する書類を指すものの「改革の処方箋」のように広く比喩的に用いられる語であることを指摘した。その上で、複数のウェブサイトや新聞記事において、医師等が患者・顧客に適切なサプリメントの種類や量等を提示・提供することを「サプリメントを処方」と表現し、その際に作成する書面を「サプリメント処方箋」「サプリメントの処方箋」と表現している事実を認定した。これらの取引の実情に照らし、需要者は「サプリ処方箋」の語を、患者・顧客に適切なサプリメントの種類や量等を記載した書類を一般的に指す名称として認識するにとどまり、特定の出所を示す自他役務識別標識としては認識しないと判断した。原告の第35類役務群に関する主張についても、同類には「サプリメントの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」が含まれており、その余の役務についてもサプリメントとの類似性等を考慮すれば識別力を欠くとして、審決の判断に誤りはないと結論づけた。