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下級裁

日本語教育機関抹消処分差止請求事件

判決データ

事件番号
令和4行ウ13
事件名
日本語教育機関抹消処分差止請求事件
裁判所
福岡地方裁判所
裁判年月日
2024年7月3日

AI概要

【事案の概要】 原告は、外国人に対する日本語教育を目的とする学校法人であり、福岡県に所在する日本語教育機関(本件学院)を設置・運営していた。本件学院は、出入国管理及び難民認定法に基づく留学告示の別表第一に掲載されており、留学生の受入れが認められていた。 令和3年10月25日、本件学院の職員(A職員)が、無断欠席・無断外泊を繰り返していたベトナム国籍の留学生に対し、在留カードやパスポートの提出を求める過程で、金属製の鎖を留学生のベルトと自身のベルトに通して南京錠で施錠し、約2時間にわたり身体を拘束した。職員室には少なくとも6名の職員が在室していたが、誰もこの行為を制止しなかった。留学生はこの様子を動画で撮影し、後日Facebookに投稿して報道されるに至った。 法務大臣は、この人権侵害行為に加え、教員変更報告の不実施、定員変更報告における不実の資料提出、学則に記載のないビザ更新代の徴収などを理由として、令和4年9月7日付けで本件学院を留学告示別表第一から抹消する処分(本件抹消処分)を行った。この処分により、本件学院は新たな留学生の受入れができなくなった。原告は、本件抹消処分の取消しを求めて提訴した。 【争点】 主な争点は、(1)本件抹消処分の告示基準該当性及び裁量権の逸脱・濫用の有無、(2)行政手続法所定の聴聞手続の履践の有無、(3)処分通知書における理由付記の適法性、(4)調査義務違反の有無の4点である。原告は、鎖による拘束は一職員の突発的行為にすぎず組織的行為ではないこと、教員変更報告の不備は形式的ミスにとどまること、聴聞手続における防御権が十分に保障されなかったこと等を主張した。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を棄却した。 まず、鎖による身体拘束について、教育機関で通常想定されない異常な態様による侮辱的な暴力行為であり、人権侵害行為に該当することは明らかであるとした。職員室に複数の職員がいながら誰も制止しなかったことから、一職員の行為ではあるが組織として黙認されていたと評価し、告示基準2条1項8号(人権侵害行為)に該当すると判断した。 拘束終了後のとどめ置きについては、拘束開始から留学生が寮の自室に戻るまでの行為は場所的移動の自由を侵害する人権侵害行為に当たるとしつつ、翌朝以降の面談等については強制にわたる対応はうかがわれないとして、全期間が人権侵害に当たるとまではいえないとした。もっとも、このことをもって直ちに重要な事実の基礎を欠くとまではいえないとした。 教員変更報告の不実施等については、過去にも同種の告示基準違反を繰り返し、その都度是正を誓約していたにもかかわらず再び違反が生じたものであり、単なる手続上の不備にとどまらないと判断した。 聴聞手続・理由付記・調査義務違反の各争点についても、いずれも違法はないとした。 以上から、人権侵害の悪質性・重大性、報道前の法令遵守姿勢の欠如、告示基準違反の反復等を総合考慮し、本件抹消処分をした法務大臣の判断に裁量権の逸脱・濫用はなく適法であると結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。