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不正競争行為差止等請求事件

判決データ

事件番号
令和5ワ70654
事件名
不正競争行為差止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2024年7月8日

AI概要

【事案の概要】 牧野富太郎の著作「牧野日本植物圖鑑」を昭和15年以来出版してきた原告(出版社・北隆館)が、原告の元従業員である被告に対し、不正競争防止法に基づく差止め及び損害賠償を求めた事案である。被告は令和5年4月、「三四郎書館」の名称で「オリジナル普及版 牧野日本植物圖鑑」と題する書籍を出版した。同書籍は、原告が昭和18年に刊行した本件図鑑の初版3刷を複製したものであった。原告は、「牧野日本植物圖鑑」という題号(本件題号)が不正競争防止法2条1項1号又は2号所定の「商品等表示」に該当し、被告書籍の出版・販売が不正競争行為に当たると主張して、本件題号の使用差止め及び損害賠償金1009万5000円の支払を求めた。原告は、80年以上にわたり廃刊することなく累計50万部以上を販売してきた実績から、特に植物学の専門家・研究者の間では「牧野日本植物圖鑑=北隆館」という認識が浸透しており、本件題号には出所識別機能がある旨を主張した。 【争点】 主な争点は、①本件題号の「商品等表示」該当性、②周知著名性の有無、③混同のおそれの有無、④損害の有無及びその額である。被告は、本件題号は書籍の内容を表示するにすぎず出版社名と結びついて認識されることはないとして「商品等表示」該当性を争うとともに、被告書籍には「オリジナル普及版」の表示や「三四郎書館」という発行所の表示があることから誤認混同のおそれはないと主張した。 【判旨】 請求棄却。裁判所は、書籍の題号は一般にその書籍の内容を示すものにすぎず出所表示機能を有しないから、特段の事情がない限り「商品等表示」に該当しないと判示した。本件題号は「牧野執筆に係る日本の植物図鑑」という書籍の内容を端的に示すものにすぎず、題号としてありふれたものであり、出所を示すような顕著な特徴はないとした。また、題号を同じくする書籍が別々の発行者により発行されている例も少なくない取引の実情に照らし、本件題号に出所表示機能を認めることはできないと判断した。さらに、仮に本件図鑑が全国的に知られていたとしても、原告がその出版者であるという事実まで著名であるとは認められず、他方、被告書籍の表紙には「三四郎書館」という発行所の表示があることから、需要者が被告書籍を原告の出版物と誤認混同するおそれもないとした。著作権の存続期間満了後に安価な普及版として復刻した被告の行為に違法性は認められないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。