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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和5行ケ10084
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2024年7月17日
裁判官
清水響菊池絵理頼晋一

AI概要

【事案の概要】 本件は、「電動式衝撃締め付け工具」に関する特許(特許第4362657号、特許権者:ヨコタ工業株式会社)について、原告ら(アトラスコプコ株式会社ら)が特許無効審判を請求したところ、特許庁が訂正を認めた上で無効審判請求不成立の審決をしたため、原告らがその取消しを求めた審決取消訴訟である。 本件特許は、電動モータの出力部の回転を衝撃発生部に伝達してメインシャフトに強力なトルクを発生させる電動式衝撃締め付け工具において、電動モータとしてアウタロータ型電動モータを採用したことを特徴とする発明に関するものである。被告は審判手続中に訂正請求を行い、「衝撃発生部」を「作動油によりトルクを発生する油圧パルス発生部である衝撃発生部」に限定する訂正をした。原告らは、訂正要件違反及び複数の先行文献に基づく進歩性欠如を主張して審決の取消しを求めた。 【争点】 主な争点は、(1)本件訂正が願書に添付した明細書等に記載した事項の範囲内か(訂正要件適合性)、(2)甲2文献(トルク制御式パルスツールに関する公開公報)を主引用例とする本件訂正発明の進歩性の有無である。特に進歩性に関しては、甲2発明のインナロータ型電動モータを甲1発明(パワーハンドツール用アウタロータ型モータに関する論文)のアウタロータ型に置き換える動機付けの有無が中心的争点となった。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、訂正要件適合性については審決の判断に誤りはないとしたが、進歩性については審決の判断に誤りがあるとして、審決を取り消した。 訂正要件については、本件明細書に油圧パルス発生部の構成を特定の方式に限定する記載はなく、「作動油によりトルクを発生する油圧パルス発生部」とする訂正は明細書に記載した事項の範囲内であると判断した。 進歩性については、裁判所は、本件審決が一体として認定した相違点を、モータの型式に関する相違点Iと磁石の保持態様に関する相違点IIに分けて検討した。相違点Iについては、甲2発明が属する電動式衝撃締め付け工具の分野ではトルクを高めることが周知かつ自明の課題であり、アウタロータ型モータがインナロータ型よりも高トルク化が容易であることも周知であったから、甲2発明に甲1発明のアウタロータ型モータを適用する動機付けがあるとした。相違点IIについては、アウタロータ型モータにおいて磁石をステータ外周側に隙間を設けて接着剤で貼設することは周知技術であるとした。以上から、本件訂正発明1は甲1発明と甲2発明及び周知技術に基づき当業者が容易に想到し得たものであると判断し、審決を取り消した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。