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損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和4ワ9112
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2024年8月22日

AI概要

【事案の概要】 本件は、画像形成装置(プリンター等)におけるトナー漏れ防止用シール材に関する特許権を有する原告(三和テクノ株式会社)が、被告ら(槌屋ティスコ株式会社及び株式会社槌屋)に対し、被告らがキヤノン向けに製造・販売するトナーカートリッジ用感光体シール材が原告の特許権を侵害するとして、共同不法行為に基づく損害賠償金1億円及び遅延損害金の支払を求めた事案である。 原告の特許発明は、多数の微細長繊維を束ねたパイル糸を基布に立設したカットパイル織物を主体とするシール材に関するもので、地糸とパイル糸の径の関係(構成要件1C)、パイルの斜毛状態における角度θ(構成要件1D)、使用状態における配列方向と回転方向の角度関係(構成要件1E)等が特徴とされていた。被告らは、構成要件の非充足に加え、明確性要件違反、実施可能要件違反、サポート要件違反等の無効理由も主張した。 【争点】 主な争点は、充足論として、(1)被告製品が構成要件1C(地糸の経糸または緯糸の径がパイル糸の径よりも細いこと)を備えるか、(2)構成要件1D(パイルが配列方向から角度θだけ開く方向に傾斜する斜毛状態)を備えるか、(3)構成要件1E(使用状態で配列方向が回転方向に対し角度θより大きな角度φをなすこと)を備えるかであった。無効論として、糸の「径」の測定方法に関する明確性要件違反・実施可能要件違反等も争われた。 【判旨】 裁判所は、被告製品は少なくとも構成要件1C及び1Eを充足しないとして、原告の請求をいずれも棄却した。 構成要件1Cについて、裁判所は、「径」の字義は「直径」を意味し、円又はそれに近い形状を前提とするものであるところ、原告が主張する糸の断面積による比較は文言の一義的な意味に反し、当業者の技術常識にも合致しないと判断した。また、原告が提出した測定結果(被告製品を切断して断面画像を解析したもの)についても、測定の正確性・合理性が担保されておらず、不定形の断面画像から「径」を認識することも困難であるとして、充足の立証がなされていないとした。 構成要件1Eについて、裁判所は、被告らはシール材を製造してキヤノンに販売するにとどまり、トナーカートリッジへの設置に関与していることを認める証拠がないと指摘した。また、原告が提出した模擬使用状態の実験についても、角度θの存在を前提としている点や、実際の感光ドラムの曲面を平面で代替している点等から、実際のカートリッジにおける事象を再現したものとはいえないとして、充足の立証が不十分であると判断した。以上により、無効論については判断を要しないとした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。