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知財

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和6ネ10028
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2024年8月29日
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、IT企業である被控訴人(株式会社テラスカイ)の元従業員である控訴人が、退職に際し、会社の有用で一般に知られていない情報を持ち出さない旨の誓約書を提出していたにもかかわらず、退職直前の時期に、被控訴人が著作権を有する業務資料を、個人名義のGoogleドライブに無断でアップロードしたことに端を発する損害賠償請求事件の控訴審である。控訴人は、被控訴人のクラウドインテグレーション統括本部が管理するシステムにアクセスし、社外秘の資料を複製して個人のオンラインストレージに保管していた。被控訴人の情報システム担当者による事情聴取に対し、控訴人は当初、不快な連絡を受けたことを理由に聴取に応じない姿勢を示し、資料の持出しの記録を示された後も、あたかも過失により複製されたかのような虚偽の弁解をするなど、調査に非協力的な対応を続けた。令和4年2月の面談で控訴人はパソコンを開いて資料の削除を実施したが、持出しの全貌は明らかにならなかった。被控訴人は、調査対応に当たった従業員Aの残業代27万0283円及び弁護士費用38万5000円の合計65万5283円の損害賠償を請求した。原審は、調査費用20万円及び弁護士費用2万円の合計22万円を認容し、控訴人が控訴した。 【争点】 主な争点は、①2月面談における控訴人の発言内容に関する事実認定の当否、②従業員Aの残業代と控訴人の不法行為との相当因果関係の有無、③新誓約書作成の必要性、④Aが申告した業務時間の合理性である。控訴人は、Aの業務時間はカレンダーへの自己申告に過ぎず客観的証拠がないこと、訴訟準備の時間的コストは各当事者が自己負担すべきものであること、新誓約書は既存の誓約書で対応可能であり作成の必要性がないことなどを主張した。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、控訴を棄却し、原判決を維持した。まず、2月面談の事実経過については、控訴人が認識の相違を裏付ける立証活動を容易に行えるにもかかわらず行っていないことから、被控訴人提出の各証拠に依拠した事実認定に問題はないとした。次に、控訴人が退職後の勉強のために資料を故意に持ち出したことを自認していること、2月面談時点で被控訴人と業務が一部関連する会社に就職していたこと、面談を経ても持出しの全貌が明らかにならなかったことから、被控訴人が訴訟準備等の業務を行うことには十分な合理性があると判断した。カレンダー(甲15)についても、業務効率化のために作成され、各日の業務が時刻順にほぼ間断なく列挙されている文書の性質に照らし、業務時間の認定の基礎とすることに合理性があるとした。以上から、Aの残業に係る費用の支出は控訴人の不法行為と相当因果関係のある損害であると認定した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。