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知財

損害賠償請求控訴事件(特許権侵害)

判決データ

事件番号
令和6ネ10010
事件名
損害賠償請求控訴事件(特許権侵害)
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2024年8月29日
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、「女性用衣料」に関する特許(特許第3996406号)の特許権を有する被控訴人(一審原告)が、控訴人(一審被告)による製品の販売行為が本件特許権を侵害すると主張して、特許法102条3項に基づく損害賠償金5328万1800円等の支払を求めた事案の控訴審である。本件特許は、女性のバストのサイズや形の個人差に対応できる衣料を低コストで提供することを目的とし、カップ部材と分離した左右の前身頃部材を複数の連結部材(フックとアイ)で連結し、その連結幅を調節可能とする構成を特徴とする。原審(東京地方裁判所)は、控訴人製品が本件発明の技術的範囲に属すると認定した上で、実施料率6パーセントを適用し、損害額776万0046円及び遅延損害金の限度で被控訴人の請求を認容した。控訴人は敗訴部分の取消しを求めて控訴した。 【争点】 主な争点は、(1)控訴人製品が本件発明の構成要件D(左右の前身頃部材を連結するとともに連結幅を調節可能に設けられた複数の連結部材)を充足するか、(2)損害額の算定における実施料率(6パーセントか3.5パーセントか)の妥当性、(3)控訴審で新たに主張された米国特許文献(乙31文献)に基づく新規性欠如及び進歩性欠如の無効理由の成否、(4)当該無効理由の主張が時機に後れた攻撃防御方法に当たるかである。控訴人は、構成要件Dの「ともに」は連結状態を維持しながら連結幅を調節可能とする意味であり、横方向一列のフックとアイしかない控訴人製品はこれを充足しないと主張した。 【判旨】 知的財産高等裁判所は、控訴を棄却した。構成要件充足性について、裁判所は、構成要件Dの「ともに」は「同時に」を意味し、連結部材が左右の前身頃部材を連結する機能と連結幅を調節可能とする機能を同時に果たす構成を指すと解釈した。「連結幅」は胴体水平方向における左右の前身頃部材の重なり量を意味するとし、控訴人製品のフックとアイからなる連結部材はこれを充足すると判断した。損害額については、実施料率6パーセントを維持し、任意の実施許諾契約と侵害訴訟における損害賠償算定の違い(特許の有効性・侵害の明確化、特許権者の許諾判断機会の喪失等)を考慮すべきとした。新たな無効理由の主張については、原審の審理経過に照らし時機に後れた攻撃防御方法に当たり控訴人に重過失があるとしつつも、被控訴人から予備的反論がなされていることから実体判断に踏み込んだ。その上で、乙31文献記載の発明は乳房全体を覆う乳房支持フラップにより乳房の動きを拘束するものであり、バスト側部のみを覆って左右バストを引き寄せる本件発明の前身頃部材とは作用機序が異なるとして、新規性欠如の主張を排斥した。進歩性欠如についても、乙31文献の構成を副引用文献の構成に置き換えると課題が解決できなくなるため阻害要因があるとして、主張を退けた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。