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下級裁

過失運転致死傷

判決データ

事件番号
令和5わ3068
事件名
過失運転致死傷
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2024年9月4日

AI概要

【事案の概要】 被告人は、個人タクシー運転手として30年以上稼働していたが、前頭側頭型認知症(中等度)にり患していた。令和5年3月20日午後1時9分頃、大阪市内の交差点において、赤色灯火信号表示に従い停止すべきところ、ブレーキを的確に操作しないまま時速約29キロメートルで交差点内に進入し、横断歩道上の歩行者4名に順次衝突した(第1事故)。さらに、第1事故による狼狽と認知症の影響でペダル操作が不能となり、急加速して原動機付自転車に衝突し(第2事故)、その後も車両を制御できず後退急発進して別の普通乗用自動車にも衝突した(第3事故)。この一連の事故により、歩行者2名(67歳・73歳)が死亡し、5名が負傷した。 【争点】 弁護人は、被告人は本件事故当時、認知症の症状により注意義務(結果回避義務)を課す前提となる能力が失われており、ブレーキを的確に操作して安全に停止すべき注意義務を履行することができなかったとして、過失は認められず無罪であると主張した。裁判所は、精神鑑定の結果を前提に、被告人の認知症による複雑性注意の障害、情報処理速度の遅延、遂行機能障害等が第1事故に影響した可能性は否定できないとしつつも、赤信号を認識してブレーキを踏むという最も基本的な運転操作について、事故当日も第1事故直前の複数の交差点で赤信号に従い停止できていたこと、事故現場の見通しが良く瞬時の判断を要する状況ではなかったこと等から、被告人の運転操作能力は一定程度低下していたとしても失われてはいなかったと認定し、注意義務の履行可能性を肯定した。第2事故・第3事故については、第1事故の過失との相当因果関係を認めた。 【判旨(量刑)】 裁判所は、赤信号に従い停止するという最も基本的かつ重要な注意義務に違反した過失の程度は重大であるとしつつ、認知症が本件事故に小さくない影響を及ぼしたことから、被告人の過失責任は一定程度減殺されるとした。被告人自身は認知症の進行により運転を差し控えるべき状態との自覚を有していなかったが、それも認知症の影響によるところが大きく、一人暮らしや個人タクシーという環境も運転継続の要因となったと指摘した。2名の生命が失われ5名が負傷するという重大な結果、遺族の厳しい処罰感情のほか、任意保険による示談成立や前科がないこと等を総合考慮し、求刑禁錮5年に対し、禁錮3年(未決勾留日数300日算入)を言い渡した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。