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下級裁

業務上過失致死傷

判決データ

事件番号
令和1う2057
事件名
業務上過失致死傷
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2023年1月18日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
細田啓介野口佳子駒田秀和
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 東京電力株式会社の代表取締役会長等を務めた被告人a、同社フェロー等を務めた被告人b及び同社代表取締役副社長・原子力立地本部長等を務めた被告人cの3名が、福島第一原子力発電所の安全管理に関し、敷地高(O.P.+10m)を超える津波の襲来により非常用電源設備等が浸水して電源喪失し、炉心損傷等による水素ガス爆発等の事故が発生する可能性を予見できたにもかかわらず、防護措置等の適切な措置を講じることなく漫然と運転を継続した過失により、平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震に起因する津波によって全交流電源を喪失させ、原子炉建屋2棟の水素ガス爆発等を惹起させて13名に傷害を負わせ、避難を余儀なくされた44名を死亡させたとして、業務上過失致死傷罪で強制起訴された事案の控訴審である。第一審(東京地裁)は被告人3名を無罪とし、指定弁護士が事実誤認を理由に控訴した。 【争点】 被告人らに、10m盤を超える津波襲来の予見可能性があり、本件発電所の運転停止措置を講じるべき業務上の注意義務が認められるか。 【判旨(量刑)】 控訴棄却(一審無罪を維持)。東京高裁は、地震調査研究推進本部が平成14年に公表した「長期評価」の見解について、福島県沖の海溝沿いでも明治三陸地震と同様の津波地震が発生する可能性があるとした部分は、過去の地震データや信頼できる知見に積極的に裏付けられたものではなく、発生可能性が否定できないという消極的評価にとどまる内容であったと認定した。長期評価に基づく東電設計の平成20年津波試算(O.P.+15.7m)についても、津波評価技術が波源設定のための領域としていない領域に波源モデルを置いて計算したものであり、現実的な津波襲来の可能性を認識させる性質の情報とはいえないとした。被告人cは部下から長期評価の信頼性に疑問がある旨の説明を受けた上で土木学会への研究委託を指示しており、この判断は不合理とはいえず、被告人b・aについても同様に予見可能性は認められないとした。さらに、防潮堤等の多重防護措置による結果回避可能性についても、平成20年津波試算に基づく対策では本件地震の実際の津波(正面からの襲来、局所的に17m超)を防げたとの証明はなく、回避措置を可能とする知見・技術が本件地震前に整っていたとも認められないとして、原判決の無罪判断に事実誤認はないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。