不正競争行為差止等請求
判決データ
AI概要
【事案の概要】 本件は、スピーカー・アンプ内蔵型マイク(原告商品)を販売する原告(合同会社Bless)が、被告(株式会社キングジム)の販売するスピーカー付きマイク(被告商品)について、不正競争防止法2条1項1号(周知商品等表示の混同惹起行為)に該当するとして、販売差止め、廃棄及び損害賠償1832万4000円等を求めた本訴事件と、被告が、原告がウェブサイト上に被告商品を「模造した製品」と記載した表示(本件表示)が同法2条1項21号(信用毀損行為)に該当するとして、告知・流布の差止め及び表示の削除を求めた反訴事件である。 【争点】 (1)原告商品の形態が原告の「商品等表示」に該当するか(特別顕著性・周知性)、(2)本件表示が「他人の営業上の信用を害する虚偽の事実」に該当するか、が主な争点となった。原告は、スピーカー部がマイク下部の竿体内に組み込まれた形態(原告形態A)、シリコン製ストラップリングの設置(原告形態B)、外部入力端子をシリコン製カバーで覆う形態(原告形態C)の組合せが独自の商品等表示であると主張した。 【判旨】 裁判所は、本訴請求を棄却し、反訴請求を認容した。商品の形態が「商品等表示」に該当するためには、客観的に他の同種商品とは異なる顕著な特徴(特別顕著性)を有し、かつ周知性が認められる特段の事情が必要であるとの規範を示した上で、原告形態AないしCはいずれも抽象的・断片的な指摘にとどまり、具体的な形状等が特定されていないと判断した。また、原告商品はマイクとして広告宣伝されており、マイク全般が同種商品に該当するところ、原告商品の全体形状は一般的なワイヤレスマイクと同様の円筒状であるから、特別顕著性を有しないことは明らかであるとした。反訴については、本件表示が被告商品を違法な模造商品であると認識させるものであり、本訴請求に理由がない以上、虚偽の事実に該当し被告の営業上の信用を害するものと認め、差止め及び削除を命じた。