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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ2916
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
札幌地方裁判所
裁判年月日
2023年2月3日

AI概要

【事案の概要】 炭鉱において粉じん作業に従事し、じん肺にり患して管理区分管理四の行政上の決定を受けた亡Aが、令和2年1月3日にじん肺を原因として死亡した。亡Aは生前、国(被告)に対し、通商産業大臣が鉱山保安法に基づく規制権限を行使しなかったことが違法であるとして国家賠償法1条1項に基づく損害賠償請求訴訟を提起し、平成21年5月29日に管理四に相当する病状に基づく慰謝料733万3333円等を内容とする裁判上の和解(前件和解)が成立していた。亡Aの相続人である原告が、じん肺死による損害は前件和解で賠償された管理四の損害とは質的に異なる別個の損害であると主張し、じん肺死に基づく慰謝料と前件和解で受領済みの慰謝料との差額等合計110万円の損害賠償を求めた事案である。 【争点】 前件和解が、その成立後に発生し得るじん肺死による損害の賠償請求を妨げる趣旨のものであるか否か。被告は、前件和解の和解金額が筑豊じん肺訴訟控訴審判決の基準慰謝料額に基づいており、同判決は管理区分変更やじん肺死が生じても差額請求できない性質の請求であることを前提に算定されたものであるから、差額請求は認められないと主張した。また、原告訴訟代理人が本件提訴後に「弁護団側のミスで二重提訴してしまった」旨述べたこと、亡Aが就労先企業との和解では将来の請求放棄条項に合意していたこと等も援用した。 【判旨】 裁判所は、原告の請求を全額認容した。まず、じん肺死による損害は管理四に相当する病状に基づく損害とは質的に異なる別個のものであり、両者の損害賠償請求権は訴訟物を異にすると判示した。前件和解条項について、筑豊じん肺控訴審判決は和解条項において何ら言及されておらず、同判決を踏まえて和解成立後の損害賠償請求を行わないことを和解の内容とすることにつき当事者が検討していた事情も認められないとした。清算条項(第6項)の「本件に関し」との文言についても、前件和解成立時点でじん肺死という損害が生じるか否かは不明であったこと、管理四とじん肺死の慰謝料差額が100万円と小さくないことから、じん肺死による損害賠償請求権まで清算する趣旨とは解せないとした。さらに、亡Aが就労先企業との和解では将来の請求放棄条項を明記していたにもかかわらず、被告との前件和解にはそのような条項がないことは、むしろ被告との関係では将来の損害賠償請求を排除する意思ではなかったことを示すと判断した。損害額については、就労先企業からの和解金受領額及び前件和解による受領額を考慮し、慰謝料100万円及び弁護士費用10万円の合計110万円を認めた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。