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知財

審決取消請求事件

判決データ

事件番号
令和4行ケ10037
事件名
審決取消請求事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2023年2月7日
裁判官
本多知成浅井憲中島朋宏

AI概要

【事案の概要】 本件は、「空調服の空気排出口調整機構、空調服の服本体及び空調服」に関する特許(特許第6158675号)について、原告(株式会社サンエス)が、特許権者である被告(株式会社セフト研究所)に対し、特許無効審判請求不成立審決の取消しを求めた事案である。本件特許は、送風手段(ファン)により空調服内に空気を流通させ、襟後部と首後部との間に形成される空気排出口の開口度を、第一調整ベルトの取付部と第二調整ベルトの複数の取付部を用いて複数段階に調整する機構に関するものである。原告は、明確性要件違反(無効理由1)、冒認出願ないし共同出願要件違反(無効理由2)、公然実施発明に基づく進歩性欠如(無効理由3)、及び甲34に記載された発明に基づく進歩性欠如(無効理由4)を主張した。 【争点】 (1) 本件発明3の「空気排出口」「開口度」等の記載が明確性要件に違反するか(取消事由1) (2) 原告従業者Aが本件各発明の発明者又は共同発明者であるか(取消事由2) (3) 本件公然実施発明(従来の調整紐方式の空調服)に基づき、本件発明3の構成に当業者が容易に想到し得たか(取消事由3) (4) 甲34に記載された発明に基づく進歩性欠如(取消事由4) 【判旨】 裁判所は、事案に鑑み取消事由3から判断した。本件発明3と本件公然実施発明の相違点は、空気排出口の開口度を調整する手段について、本件発明3が第一取付部を有する第一調整ベルトと複数の第二取付部を有する第二調整ベルトにより複数段階の予め定められた開口度で空気排出口を形成するのに対し、本件公然実施発明は2本の紐を結ぶ方式である点にある。裁判所は、甲30(介護用パンツに関する登録実用新案)に、帯紐にボタンと複数のボタン孔を設け装着長さを複数段階に調整する構成が開示されており、これが本件相違点に係る構成に相当すると認定した。そして、空調服と介護用パンツはいずれも「被服」の技術分野に属し関連性を有すること、被服分野において2つの紐状部材を結んで長さを調整することが手間であるとの課題は周知かつ自明であること、両発明の課題は共通することから、当業者は本件公然実施発明に甲30発明を適用する動機付けがあると判断した。被告の技術分野の関連性が薄いとの主張や、本件出願日当時に空気排出口の開口度調整の技術常識がなかったとの主張はいずれも排斥された。以上から、取消事由3には理由があるとして、その余の取消事由を判断するまでもなく審決を取り消した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。