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下級裁

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和4ネ973
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2023年2月9日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
牧賢二和久田斉西森みゆき
原審裁判所
大阪地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 現住建造物等放火、殺人及び詐欺未遂の罪で有罪(無期懲役)判決を受けて確定し、逮捕から約20年余り身柄を拘束された後、刑の執行停止により釈放され、再審において無罪判決を受けてこれが確定した一審原告が、大阪府に対しては警察官による違法な捜査があったと主張し、国に対しては検察官の捜査、公訴の提起並びに公判及び再審における訴訟行為に違法があったと主張して、国家賠償法1条1項等に基づき、損害金合計約1億4597万円及び遅延損害金の連帯支払を求めた事案の控訴審である。本件刑事事件における被告人と犯人の同一性に係る直接証拠は、共犯者とされた者及び一審原告の各自白のみであり、再審において、これらの自白の信用性が否定されて無罪が確定した。原審は、大阪府に対する請求を約1224万円の限度で認容し、国に対する請求を棄却したところ、一審原告が2000万円の限度で控訴し、大阪府も敗訴部分を不服として控訴した。 【争点】 主な争点は、(1)警察官による取調べの違法性、(2)検察官が公判維持のために事実及び証拠を隠蔽したか、(3)検察官の公訴提起の違法性、(4)警察官の違法な取調べと一審原告の損害との因果関係、(5)慰謝料の額である。特に控訴審では、検察官が取調状況報告書について虚偽の説明をし証拠開示命令を発令させなかった点の違法性、警察官の違法な取調べと約20年の身柄拘束に係る損害との因果関係、及び元警察官が法廷で「現在でも一審原告が犯人だと思う」と証言したことを大阪府の慰謝料算定においてしん酌すべきかが争われた。 【判旨】 控訴審は、一審原告の控訴及び大阪府の控訴をいずれも棄却し、原判決を維持した。まず、検察官の証拠隠蔽の主張について、検察官が虚偽の説明をしたことを認めるに足りる証拠はなく、裁判所が証拠開示命令を発したと断定することもできないとして排斥した。次に、警察官の違法な取調べと損害の因果関係について、本件の直接証拠は共犯者及び一審原告の各自白のみであり、これらの自白がなければ身柄拘束や有罪判決を受けることはなかったと認められるとして、因果関係を肯定した。大阪府側の「公訴提起は検察官の判断、有罪判決は裁判官の判断であり、警察官がこれらを左右し得ない」との主張は退けられた。元警察官の「犯人だと思う」との証言については、相当とはいい難いものの、証言時には既に大阪府を退官していたことから、大阪府に対する慰謝料算定においてしん酌することは困難とした。もっとも、その事情を除いても刑の執行停止後の慰謝料は350万円が相当と判断し、結論として原判決の認容額約1224万円を維持した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。