都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3199 件の口コミ
下級裁

金融商品取引法違反

判決データ

事件番号
令和4特わ553
事件名
金融商品取引法違反
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2023年2月13日

AI概要

【事案の概要】 国内有数の大手証券会社である被告会社は、立会外市場において大口顧客から株券を終値基準で買い付け、個人投資家に売却する「L」取引を扱っていた。この取引では、実施前日に買付けの意向確認を受けた個人投資家らが、より安く購入しようと空売りを仕掛け、取引当日の株価が大幅に下落する構造的問題を抱えていた。株価が下落すると、売手である大口顧客の不満を招き、被告会社の信用や取引の商品性が損なわれる懸念があった。 こうした中、被告会社のB本部の副本部長であった被告人Aや、部長級の幹部ら複数名は、令和元年12月から令和3年4月までの約1年4か月の間に、合計10銘柄の株券について、「L」取引実施当日に株価の大幅下落を回避するため、被告会社の自己勘定で大量の買い注文を入れて株価を買い支える違法な安定操作を繰り返した。被告人Aは、このうち最初の1件(令和元年12月25日の株式会社K株)に、上司不在の際の最高責任者として関与した。本件各犯行には合計約44億円もの巨額の資金が投じられ、被告会社が得た「L」取引の収益は合計約10億9300万円に上った。 【判旨(量刑)】 裁判所は、証券市場における公正な価格形成機能を歪めた本件に対し、厳しい社会的非難が妥当するとした。特に、被告会社が投資者と市場を仲介する大手証券会社であり、関与者がいずれも幹部の地位にあって「市場のゲートキーパー」として法を厳守すべき立場にあったことから、非難の程度はより一層重いと指摘した。 被告会社については、複数の幹部が率先して犯行に及び、コンプライアンス担当者が違法の可能性に気付く契機がありながら適切な対応が取られず、取引監視部署も事実上機能不全にあったことから、違法行為を監視・防止する機能は形骸化していたと認定した。さらに、平成31年にも従業員が顧客の違法な安定操作に加担した事案で金融庁から報告徴求命令を受け、再発防止策を実施していたさなかに再び本件が繰り返された経緯も厳しく非難した。他方、調査委員会設置による原因分析や取引監視体制の整備、代表者が半年間無給の処分を自らに科したこと、業務停止命令等の行政処分や3億円の過怠金を受けたことなど社会的制裁も考慮し、被告会社を罰金7億円に処し、約44億7114万円の追徴を科した。 被告人Aについては、副本部長として違法の可能性を認識しながら安易にこれを了承した責任は重いとしつつ、関与が1件のみであること、上司不在でなければ関与しなかったと考えられること、捜査段階から事実を認め真摯に反省していること、離職等の社会的制裁を受けていること、前科前歴がないことを考慮し、懲役1年6か月・執行猶予3年とした。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。