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知財

特許権侵害差止請求事件

判決データ

事件番号
平成30ワ28931
事件名
特許権侵害差止請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2023年2月15日
裁判官
柴田義明佐伯良子仲田憲史

AI概要

【事案の概要】 本件は、レーザ加工装置に関する特許権(特許第4509578号、発明の名称「レーザ加工方法及びレーザ加工装置」)を有する原告(浜松ホトニクス株式会社)が、被告(株式会社東京精密)に対し、被告製造のステルスダイシング(SD)装置が原告の特許権を侵害するとして、差止め、廃棄及び約24億円の損害賠償等を求めた事案である。 原告は、半導体ウェハの内部にレーザ光を集光して加工層を形成し、ウェハを分割するステルスダイシング技術の中核部品であるSDエンジンを製造・販売する会社であり、被告を含む半導体製造装置メーカーにSDエンジンを供給していた。原告と被告は業務提携契約を締結し、被告は原告エンジンを搭載したSD装置を製造・販売していたが、被告は平成27年頃から独自に開発したSDエンジンを搭載したSD装置(対象製品1(2)B)を製造し、サムスン社等の海外法人に販売するようになった。原告がこれを本件特許権の侵害であるとして本件訴えを提起した。 【争点】 主な争点は、(1)各対象製品が本件各発明の技術的範囲に属するか、(2)本件特許に無効理由があるか、(3)原告が被告に対し対象製品の製造等につき許諾を与えたか、(4)損害額であった。特に技術的範囲の属否については、「改質領域」が多光子吸収によるものに限定されるか、「切断予定ラインの一端部」の意義、対物レンズの「初期位置に保持」の解釈が争われた。 【判旨】 裁判所は、被告エンジンBを搭載した対象製品1(2)Bについては本件各発明の技術的範囲に属すると認定した。「改質領域」は多光子吸収によるものに限定されず、レーザ光を加工対象物内部に集光して照射することにより形成されるものであれば足りるとし、「切断予定ラインの一端部」はウェハの面取り部分に限定されないと判断した。一方、被告エンジンAを搭載した対象製品1(1)及び1(2)Aについては、低追従制御の状態はレンズを「初期位置に保持」しているとはいえず、構成要件を充足しないとして技術的範囲に属しないと判断した。無効理由(サポート要件違反、明確性要件違反、実施可能要件違反)はいずれも認めなかった。 損害額については、原告はSD装置を製造・販売しておらずSDエンジンの製造・販売にとどまることから、特許法102条2項の適用基礎を欠くとした。同条3項に基づき、本件各発明がステルスダイシングに付随する加工精度向上技術であり代替技術も存在すること等を考慮して、実施料率を対象製品売上高の5%と認定し、弁護士費用を加えた1億3116万1399円の損害賠償を認容した。差止め及び廃棄請求は、被告が既にエンジンBの製造を中止しエンジンAへの交換を完了していたことから、製造等のおそれがないとして棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。