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下級裁

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和4ネ264
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
広島高等裁判所
裁判年月日
2023年2月17日
裁判種別・結果
棄却
裁判官
小池明善光岡弘志若松光晴
原審裁判所
広島地方裁判所_福山支部

AI概要

【事案の概要】 静岡県警察に在籍していた丙警部補が平成24年3月10日に自殺した事案である。同警部補の妻子である被控訴人らが、本件自殺は過重な業務に従事した結果、うつ病等の精神疾患を発症し、その影響によるものであるとして、静岡県警察を設置する控訴人(静岡県)に対し、安全配慮義務違反による債務不履行に基づく損害賠償を請求した。原審は、被控訴人甲(妻)につき3151万0936円、被控訴人乙(長女)につき6985万2395円及び各遅延損害金の支払を認容し、控訴人が敗訴部分を不服として控訴した。 【争点】 主な争点は、(1)丙警部補の時間外勤務時間数の認定(業務の量的過重性)、(2)業務の質的過重性の有無、(3)控訴人の安全配慮義務違反の有無、(4)過失相殺の類推適用の可否である。控訴人は、時間外勤務時間数は原審認定より少ないこと、窃盗事件の捜査・実習生の指導・引継ぎ準備・外部団体研修(GSE)への参加等はいずれも通常業務であり質的に過重ではないこと、同警部補の異変を知ることは不可能であったこと、及び同警部補の自発的活動や家庭内の事情を考慮した過失相殺がなされるべきことを主張した。 【判旨】 控訴棄却。控訴審は、原審の認定を一部補正しつつも結論を維持した。時間外勤務時間数について、メールのみから直ちに勤務時間を認定することはできないとしつつも、勤務日誌等から同警部補が全ての時間外勤務を報告していたわけではないと推認し、発症前1か月間の時間外勤務は117時間超と認定した。業務の質的過重性について、窃盗事件の捜査、実習生の指導、異動のための引継ぎ準備、GSEへの参加準備はそれぞれ単体では業務の難易度を著しく高めるものではないとしても、これらが発症前1か月間に重畳的に生じたことにより強度の心理的負荷を与えたと判断した。安全配慮義務違反について、上司である丁課長らは同警部補の時間外勤務の増加傾向や業務過重の原因を認識し得たにもかかわらず、業務量の調整や状況確認をせず、かえって時間外勤務実績報告書の時間の一部を抹消・短縮修正していたとして、義務違反を認めた。過失相殺の主張については、強い責任感で業務に打ち込む姿勢は警察官の個性の多様さとして通常想定される範囲内であること、過重業務下で相談窓口等を利用する現実的機会があったとは認め難いこと、妻はむしろ心理的負荷を軽減する役割を担っていたことから、過失相殺の類推適用を否定した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。