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下級裁

保護責任者遺棄、保護責任者遺棄致死

判決データ

事件番号
令和4う426
事件名
保護責任者遺棄、保護責任者遺棄致死
裁判所
東京高等裁判所
裁判年月日
2023年2月24日
裁判種別・結果
棄却
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 被告人は、実子である当時3歳の被害児の親権者であり、単独で養育していたところ、令和2年5月8日、被害児のいる部屋の扉をソファで固定し、玄関ドアを施錠して立ち去り、同月11日まで鹿児島県内に旅行に行き、被害児を自宅に放置して遺棄した(第1の犯行)。さらに同年6月5日にも同様に被害児を自宅に放置したまま鹿児島県内に滞在し、飲食物を与えず、医療措置も受けさせないまま帰らず、同月12日から13日までの間に被害児を高度脱水症・飢餓により死亡させた(第2の犯行)。原審は被告人を懲役8年に処し、被告人側が訴訟手続の法令違反及び量刑不当を主張して控訴した。 【争点】 ①被害児の写真を含む報告書の取調べ請求を却下した原審の訴訟手続に法令違反があるか、②被告人の成育歴(幼少期の虐待体験によるアタッチメント軽視型・発達トラウマ性障害・境界性知能)が量刑上過小評価されていないか、③懲役8年の量刑は重過ぎて不当か。 【判旨(量刑)】 控訴棄却。①訴訟手続の法令違反について、原審裁判所は、写真以外の証拠(育児日記・アルバムの外観、被告人の母の供述調書、被告人質問等)により被告人の養育状況や被害児への愛情を十分判断でき、裁判員の精神的負担も考慮して報告書の取調べを却下したものであり、裁量の逸脱は認められない。現に原判決は「被害児に対する憎しみや積極的な害意による犯行ではない」と認定しており、弁護人が立証しようとした事項は量刑上相応に考慮されている。②量刑不当について、当審で実施した臨床心理学専門家Aの証言及び心理鑑定報告書を踏まえても、被告人は元々、被害児を置き去りにすることが危険であり養育者として責められるべき行為であると認識していたと認められる。被告人は保育園に通わせていた経験があり、友人に対し弟が見ていると嘘をつくなど、置き去り行為を隠蔽しており、危険性の認識が希薄であったとはいえない。被告人が本件各犯行に至ったのは、置き去りを繰り返す中で慣れを生じ危険がないと軽信したことが大きく、成育歴を背景とする性格傾向は一定程度考慮されるべきであるが、その程度には限りがあるとした原判決の判断は相当である。懲役8年とした原判決の量刑事情の認定・評価及び刑の量定は相当であり、重過ぎて不当とはいえない。当審における未決勾留日数中310日を原判決の刑に算入する。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。