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行政

一時金支給申請却下処分取消請求事件

判決データ

事件番号
令和2行ウ121
事件名
一時金支給申請却下処分取消請求事件
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2023年3月2日
裁判官
徳地淳太田章子関尭熙

AI概要

【事案の概要】 本件は、日本国籍を有する父C(福岡県出身)と中国人の母Dとの間に、昭和28年及び昭和31年に中国北京市で出生した原告ら(第5子・第6子)が、「中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律」(支援法)13条3項に基づく一時金の支給を申請したところ、厚生労働大臣から「特定中国残留邦人等」に該当しないとして申請を却下する各決定を受けたため、その取消しを求めた行政訴訟である。父Cは海軍除隊後、南京で母Dと婚姻し、終戦後も中国に残留して昭和24年頃に就職、昭和25年に北京へ転居し、技師として相当の待遇を受けて安定した生活を送っていた。原告らの姉(三女・四女)は「特定中国残留邦人等」と認定されて一時金の支給を受けていたが、原告らは昭和25年以降の出生であるため、個別に引揚困難事由の立証が求められた。 【争点】 1. 支援法13条1項の出生時期による区別(昭和21年12月31日以前に生まれた者を一律に保護対象とし、それ以後に生まれた者には個別の立証を求める定め)及び事務処理方針の区別(昭和24年以前出生と昭和25年以後出生の区別)が、憲法13条又は14条に反するか。 2. 原告らが「ソ連参戦以後の引揚困難事由の影響により、引き続き残留を余儀なくされたもの」(25年以後引揚困難要件)に該当し、「特定中国残留邦人等」に当たるか。 【判旨】 争点1について、裁判所は、一時金の支給を受ける権利は平成19年改正法により新たに創設されたものであり、憲法25条の趣旨に基づく社会権的な立法措置として定められたものであるから、憲法13条が保障する自由権としての基本的人権とは性質を異にするとした。そのうえで、支援法13条1項及び事務処理方針による出生時期に基づく区別は、ソ連参戦以後の混乱により残留を余儀なくされた蓋然性の程度に応じたものであり、歴史的背景事情に裏付けられた相応の根拠を有するものであって、明らかに裁量権の逸脱・濫用とみざるを得ないほどに著しく合理性を欠くものとはいえないとして、憲法14条の平等原則にも憲法13条にも違反しないと判断した。 争点2について、裁判所は、原告らの出生当時(昭和28年〜31年)、後期集団引揚げにより少なくない数の邦人が帰国しており、引揚げが一般的に困難であったとは認め難いこと、父Cは技師として安定した生活を送り、母Dは中国人で日本渡航を望んでいなかったこと、父Cが唯一の肉親である実妹と約30年間連絡を取らず、終戦直後に同僚に「消息を故郷の肉親に絶対知らせるな」と述べていたことなどから、父Cは終戦直後に家族と共に中国に残留することを決めており、少なくとも原告ら出生当時は日本への永住帰国の意思を有していなかったと認定した。したがって、原告らの両親がソ連参戦以後の引揚困難事由の影響により引き続き残留を余儀なくされたとは認められず、原告らは「特定中国残留邦人等」に該当しないとして、請求をいずれも棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。