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損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和3ワ28206
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2023年3月16日

AI概要

【事案の概要】 本件は、「原動機付車両」に関する特許(特許第3196076号)の特許権者である原告(本田技研工業株式会社)が、被告(マツダ株式会社)に対し、被告が製造・販売するアイドリングストップ機能(i-stop制御)搭載車両12製品が本件特許の請求項3に係る発明の技術的範囲に属すると主張して、主位的に不法行為に基づく損害賠償として約62億3700万円(特許法102条2項による損害金56億7000万円及び弁護士・弁理士費用5億6700万円)、予備的に不当利得返還請求として56億7000万円の支払を求めた特許権侵害訴訟である。本件発明は、車両停止時に原動機を自動停止する装置とブレーキ液圧保持装置を備えた車両において、ブレーキ液圧保持装置の故障を検出した場合に原動機停止装置の作動を禁止することで、坂道発進時の車両後退を防止する技術に関するものである。なお、本件特許の存続期間は平成30年12月25日に満了している。 【争点】 主な争点は、(1)被告各製品の構成要件充足性(ニュートラル・アイドル制御を搭載する車両における構成要件Aの充足性、i-stop制御における構成要件Bの充足性、ブレーキ液圧保持装置に関する構成要件C・Eの充足性)、(2)本件特許の無効理由の有無(乙9発明(エンジン自動停止始動装置)に基づく新規性欠如、乙9発明を主引例とし乙10発明(駐車ブレーキ安全装置)又は乙13発明を副引例とする進歩性欠如、明確性要件違反、サポート要件違反)、(3)訂正の対抗主張の当否、(4)損害額、(5)消滅時効の成否である。 【判旨】 裁判所は、本件発明は進歩性を欠くものとして無効であると判断し、原告の請求をいずれも棄却した。まず構成要件充足性について念のため判断し、ニュートラル・アイドル制御を搭載しMレンジも備えない一部車両を除き、被告各製品は本件発明の構成要件を充足すると認定した。しかし、進歩性の判断(争点2-1-2)において、乙9発明(エンジン自動停止始動装置)と本件発明の相違点は、ブレーキ液圧保持装置の故障検出時に原動機停止装置の作動を禁止する構成の有無(相違点1)及びホイールシリンダの明示の有無(相違点2)であるところ、相違点1について、乙9発明はエンジン自動停止始動装置と制動保持装置の各作動の一体不可分性を必須の特徴としており、安全性の観点から各種検出信号を用いてエンジン自動停止条件を判断する構成であること、乙10発明には坂道発進補助装置の異常検出時に警報を発する技術が開示されていることから、乙9発明に乙10発明を適用して制動保持装置の異常検出信号をエンジン自動停止条件の判断に加え、異常検出時にエンジン自動停止を禁止する構成とすることは当業者が容易に想到し得ると判断した。相違点2についても、液圧式ブレーキにおけるホイールシリンダは周知慣用であるとして容易想到性を認めた。以上から、本件特許は特許法29条2項により無効審判で無効にされるべきものであり、原告は特許法104条の3により本件特許権を行使できないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。