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下級裁

傷害

判決データ

事件番号
平成30わ4093
事件名
傷害
裁判所
大阪地方裁判所
裁判年月日
2023年3月17日

AI概要

【事案の概要】 被告人が、平成29年11月13日午後8時30分頃から同日午後8時59分頃までの間に、自宅において、生後2か月の実子Aに対し、何らかの方法により頭部に衝撃を与える暴行を加え、急性硬膜下血腫及び両眼底出血の傷害を負わせたとして、傷害罪で起訴された事案である。被告人は、Aの容態が急変した際に背中を叩いたことは認めつつ、虐待としての暴行は否認した。検察官は、いわゆるAHT(虐待による頭部外傷)として激しい揺さぶり等の外力が原因であると主張し、弁護人は、比較的軽微な外力でも内因性疾患(先天性グリコシル化異常症等)の影響により本件傷害が生じた可能性があると主張した。裁判所は、検察官側5名、弁護人側3名の計8名の医師の証人尋問を実施して判断した。 【争点】 争点1は、被告人がAに不法な有形力の行使としての暴行(激しい揺さぶり等)を加えたか否かである。争点2は、Aに先天性グリコシル化異常症に伴う血液凝固異常が存在し、比較的軽微な外力でも本件傷害が生じ得たか否かである。 【判旨(量刑)】 裁判所は、以下の検討を経て無罪を言い渡した(求刑:懲役5年)。 争点1について、急性硬膜下血腫は架橋静脈1本の断裂による比較的少量のものであり、硬膜境界細胞層(DBCL)の剥離により軽微な衝撃でも生じ得ること、一次性脳実質損傷(脳挫傷・びまん性軸索損傷)がなく重篤な暴行は考え難いこと、脳萎縮とされた所見も手術後に脳実質が回復しており血腫による圧迫と考えられること、眼底出血は強い外力を一定程度推認させるものの痙攣重積等による悪化の可能性も否定できないことから、激しい揺さぶり等の外力があったとする検察官の推認力は高くないとした。 争点2について、Aは本件当日以前から感冒症状があり感染症罹患・心筋炎発症の可能性が否定できないこと、遺伝診療科医の検査によりAに糖鎖異常が確認され先天性グリコシル化異常症の診断基準を満たすとの見解が示されたこと、同疾患はストレス下で血液凝固異常を生じやすいことから、軽微な外力でも本件傷害が生じた可能性は否定できないとした。 医学的視点以外の事情についても、被告人に粗暴な傾向や虐待の動機は認められず、容態急変後直ちに妻に知らせ119番通報した経緯は被告人の供述と整合するとして、被告人がAに不法な有形力を行使したとは認められないと結論づけた。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。