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知財

発信者情報開示請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和4ネ10102
事件名
発信者情報開示請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2023年3月23日
裁判官
菅野雅之本吉弘行岡山忠広
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、ツイッター上で、控訴人が作成した文章(原告文章)に基づく画像及び控訴人の写真(原告写真)に基づく画像を含むツイートが投稿されたことにより、控訴人の著作権(複製権及び公衆送信権)が侵害されたとして、控訴人が、経由プロバイダであるソフトバンク(被控訴人)に対し、プロバイダ責任制限法に基づき発信者情報の開示を求めた事案である。 本件の特徴として、侵害情報である本件ツイートの投稿に最も時間的に近接するログイン(本件ログイン2)はスマートフォンからの接続であり、変動型IPアドレスが割り当てられていたため発信者の特定が困難であった。一方、その約6時間前に固定回線からのログイン(本件ログイン1)があり、こちらは固定型IPアドレスであるため発信者の特定が可能であった。控訴人は本件ログイン1に係る発信者情報の開示を求めたが、原審(東京地裁)は、本件発信者情報が「当該権利の侵害に係る発信者情報」に該当しないとして請求を棄却した。 【争点】 主な争点は、(1)本件ログイン1に係る発信者情報が改正プロバイダ責任制限法5条1項の「特定発信者情報」に該当するか(侵害情報の送信と「相当の関連性」を有するログイン通信といえるか)、(2)被控訴人が「関連電気通信役務提供者」に該当するか、(3)本件ツイートにより控訴人の著作権侵害が明らかか(著作物性及び引用の成否)、(4)開示を受けるべき正当な理由があるかである。 【判旨】 知財高裁は原判決を取り消し、発信者情報の開示を命じた。 まず、改正法の適用について、附則の経過規定の構造に照らし、本件には改正法5条が適用されると判断した。 次に、改正規則5条柱書の「相当の関連性」の判断基準について、改正規則案では「直近」とされていた文言が「相当の関連性」という幅のある表現に改められた経緯を踏まえ、当該ログイン情報に係る送信と侵害情報に係る送信とが同一の発信者によるものである高度の蓋然性があることを前提として、通信記録の保存状況、時間的近接性の程度等の諸事情を総合勘案して判断すべきであり、時間的間隔があることや直近でないことをもって直ちに関連性が否定されるものではないとした。 本件では、本件ログイン1は本件ツイートの約15時間前であり時間的間隔が大きいとはいえないこと、本件ログイン2では変動型IPアドレスのため発信者特定が困難であること、被控訴人の意見照会に対し本件ログイン1のIPアドレスを割り当てられた者自身が本件ツイートの投稿を認めていること等を総合勘案し、本件ログイン1は侵害関連通信に当たると認定した。通信手段が異なること(固定回線とスマートフォン)のみをもって関連性は否定されないとした。 著作権侵害については、原告文章及び原告写真の著作物性を認め、本件ツイートは興味本位に控訴人の過去を掘り起こしてプライバシーを侵害するものであり、引用の目的上正当な範囲で行われたものとはいえないとして、適法引用の抗弁を排斥した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。