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下級裁

生活保護基準引下処分取消等請求事件

判決データ

事件番号
平成29行ウ1
事件名
生活保護基準引下処分取消等請求事件
裁判所
青森地方裁判所
裁判年月日
2023年3月24日

AI概要

【事案の概要】 生活保護法に基づく生活保護を受給していた原告ら(青森市及び八戸市の被保護者)が、厚生労働大臣による生活扶助基準の改定(本件保護基準改定)に基づき、各処分行政庁から保護変更決定処分を受けたことについて、当該処分が憲法25条、生活保護法1条、3条、8条2項等に違反するとして、処分の取消しを求めた事案である。 本件保護基準改定は、平成25年告示、平成26年告示及び平成27年告示により、平成25年度から3年間にわたり段階的に実施されたものであり、その内容は、(1)社会保障審議会生活保護基準部会による平成25年検証の結果に基づき、生活扶助基準の展開部分(年齢階級別・世帯人員別・級地別)と第1・十分位の一般低所得世帯の消費実態との乖離を是正する「ゆがみ調整」と、(2)近年のデフレ傾向を踏まえ、独自に算出した生活扶助相当CPIの下落率(マイナス4.78%)を勘案した「デフレ調整」の二つから構成されていた。 【争点】 本件各処分について、憲法25条、生活保護法1条、3条、8条2項等に反する違憲・違法があるか否か。具体的には、ゆがみ調整及びデフレ調整に関する厚生労働大臣の判断の過程及び手続に過誤・欠落があり、裁量権の逸脱又は濫用があったか否かが争われた。 【判旨】 裁判所は、保護基準の改定に関する厚生労働大臣の裁量権を認めつつ、その判断の過程及び手続に過誤・欠落があるか否かを、統計等の客観的数値との合理的関連性や専門的知見との整合性の観点から審査すべきとの判断枠組みを示した。 ゆがみ調整については、基準部会による平成25年検証の結果に基づき、第1・十分位の消費実態との乖離を是正するために行われたものであり、激変緩和措置として2分の1調整も行われていることから、判断の過程及び手続に過誤・欠落があったとはいえないとした。 他方、デフレ調整については、(1)物価動向を直接勘案した生活扶助基準の改定は従前の水準均衡方式を大きく変更するものであるにもかかわらず、専門家の審議会等による検討を経ずに行われたこと、(2)比較期間の始期を平成20年としたことに合理的根拠がないこと、(3)生活扶助相当CPIの算出に当たり、平成20年と平成23年で異なる指数品目を用いたこと、(4)総務省CPIから非生活扶助相当品目を除外して独自のCPIを算出する手法について専門的知見に基づく検討がなされていないこと等の問題を指摘し、デフレ調整に関する厚生労働大臣の判断は、統計等の客観的数値との合理的関連性を欠き、専門的知見との整合性を有しないものであり、判断の過程に過誤・欠落があるとした。 そして、本件保護基準改定はゆがみ調整とデフレ調整を一体的に行うものであり、両者を明瞭に区分できないことから、本件保護基準改定全体が厚生労働大臣の裁量権の逸脱・濫用として違法であると判断し、本件各処分をいずれも取り消した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。