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下級裁

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和2ワ33533
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2023年3月24日
裁判官
鈴木わかな崇島誠二中根佑一朗

AI概要

【事案の概要】 原告は、不動産会社を経営するとともに、副業として私設私書箱業を営んでいた。平成31年1月頃、氏名不詳者が改元に伴う銀行法改正を口実にキャッシュカード等をだまし取ろうとする詐欺未遂事件が発生し、犯行に使用された返信用封筒の宛先が原告の私書箱となっていた。被告(テレビ局)のディレクターは、原告に取材を申し込んだが、原告は当初拒否した。原告は、放送に当たり顔を出さず声を加工する旨の念書(本件念書)の作成を条件に取材に応じた。その後、原告は同事件の被疑者として逮捕されたが、処分保留で釈放され、不起訴処分となった。被告は、原告の逮捕当日から翌日にかけて計9回にわたり番組を放送し、うち8回(本件放送2〜9)では本件念書に反して原告の容ぼう及び音声を加工せずに放送した。原告は、名誉毀損及び肖像権侵害を理由に2200万円の損害賠償を求めた。 【争点】 主な争点は、①各放送が原告を詐欺未遂事件の犯人と断定する内容であり名誉毀損に当たるか、②被告に故意又は過失があるか、③本件念書が原告の逮捕後も有効か、④各放送が肖像権侵害に当たるか、⑤損害額であった。被告は、公共の利害に関する報道であること、警察から情報提供を受けており真実と信じる相当の理由があったこと、本件念書は逮捕後は無効となる旨の合意があったことなどを主張した。 【判旨】 裁判所は、まず名誉毀損について、本件放送1〜5は原告が被疑者として逮捕されたことを報じるにとどまり犯人と断定するものではないとして名誉毀損の成立を否定した。一方、本件放送6〜9については、「改元詐欺の男」「裏の顔」「そのほとんどがうそだったのです」等のサイドテロップやナレーション、コメンテーターが原告を「実際の犯人」「加害者側の人間」と表現した発言等を総合すると、原告が犯人であるとの事実を摘示するものと認定し、名誉毀損の成立を認めた。被告の相当性の抗弁については、警察からの情報提供に関する裏付け証拠がないこと、捜査機関の嫌疑と犯罪の実行は全く異なること、広報案件としない方針に変更された非公式情報のみでは相当の理由があるとはいえないとして排斥した。本件念書の効力については、逮捕時に無効となる旨の条件が念書に記載されていないこと、取材拒否の交渉中に「逮捕された場合」という発言をすることは考え難いこと等から、逮捕後も有効であると判断した。肖像権侵害については、本件念書に反して容ぼうを放送したことは公表の態様として相当でなく、実名報道で足りる以上容ぼうまで公表する必要性は認め難いとして、本件放送2〜9について不法行為の成立を認めた。損害額については、本件念書に反した放送が背信的行為であることを慰謝料増額事由として考慮し、慰謝料500万円及び弁護士費用50万円の合計550万円を認容した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。