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知財

特許権侵害差止等請求事件

判決データ

事件番号
令和4ワ16934
事件名
特許権侵害差止等請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2023年3月28日
裁判官
國分隆文間明宏充バヒスバラン薫

AI概要

【事案の概要】 本件は、「授乳用ユニット」に関する特許(特許第6865989号)を有する原告(Trim株式会社)が、被告(株式会社MISTRAL)による授乳室製品「miruru」の製造・販売等が本件特許権の侵害に当たると主張して、被告に対し、製品の製造・譲渡等の差止め、製品の廃棄、謝罪広告の掲載、及び損害賠償金5万5000円の支払いを求めた事案である。本件特許の発明は、箱状の筐体内に一人着座用の椅子を備え、ドアで内部空間を遮蔽でき、キャスターにより移動可能な授乳用ユニットに関するものであり、出入口と椅子の配置関係に特徴がある。被告製品は、筐体内におむつ交換と授乳が可能なソフトチェアを配置した授乳ブースであり、構成要件の大部分について充足性に争いはなかったが、椅子の「設け方」や背もたれの配置態様等が争点となった。 【争点】 主な争点は、(1)被告製品が本件発明の技術的範囲に属するか(構成要件D・I・Jの充足性)、(2)本件特許に対する無効の抗弁の成否(乙6文献(中標津町公式ブログに記載された町役場の授乳室)を主引用例とする進歩性欠如、及び乙4文献(ベビー休憩室コンセプトブック)を主引用例とする進歩性欠如)、(3)損害額、(4)差止め・廃棄の必要性、(5)謝罪広告の必要性である。裁判所は、事案に鑑み、争点(2)の進歩性欠如の判断を先行して行った。 【判旨】 裁判所は、乙6文献を主引用例とする進歩性欠如の争点について判断し、原告の請求を棄却した。まず、本件発明と乙6発明との相違点は、本件発明がキャスターを備える構成(構成要件E)を有するのに対し、乙6発明がこれを備えていない点のみであることを確認した。次に、利用者と機器等を収容する筐体にキャスターを取り付けて移動を容易にすることは、保育室ユニット(乙5公報)、治療ブース(乙13公報)、パーソナル空間(乙14文献)、浴室ユニット(乙16公報)等の複数の公報・文献に開示されており、原出願日当時の周知技術であったと認定した。そして、乙6発明の授乳室は町役場のロビーに壁や床に固定されずに設置されており、将来的に設置場所を変更する動機付けが内在していると認めた。原告は阻害要因として、キャスター取付けによる段差の発生、室内装備が固定されていないことによる安全性への影響、技術的ハードルを主張したが、裁判所はいずれも排斥した。以上から、本件発明は乙6発明に周知技術を組み合わせることにより容易に発明できたものであり、本件特許は無効審判により無効にされるべきものと認められるため、原告は被告に対して権利を行使できないと判断した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。