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知財

特許権移転登録抹消登録請求事件

判決データ

事件番号
令和3ワ8940
事件名
特許権移転登録抹消登録請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2023年4月12日
裁判官
國分隆文間明宏充バヒスバラン薫

AI概要

【事案の概要】 原告(日本有機物リサイクルプラント株式会社)は、有機系廃棄物の処理装置等の開発・製造・販売を目的とする会社であり、「亜臨界水処理装置」に関する特許権(特許第6737561号)の権利者であった。原告の取締役Aは、もともと被告(G-8 INTERNATIONAL TRADING株式会社)の取締役を兼任し、被告装置の販売業務委託契約に関与していたが、被告の技術力・資金力に限界を感じて辞任し、独自に原告を設立して亜臨界水処理装置を開発・販売する計画を進めていた。 被告は、Aが被告製品の競合品を販売しようとしていることを知り、原告の代表取締役Cに抗議したところ、Cは謝罪の意味で本件特許権を無償譲渡する旨申し入れた。被告はCの言葉を信じ、令和2年10月9日、本件特許権の移転登録を単独で申請して完了した。しかし、原告は取締役会設置会社であったにもかかわらず、本件特許権譲渡について取締役会の承認決議はされていなかった。 原告は、本件特許権の譲渡は無効であるとして、移転登録の抹消登録手続を求めて提訴した。 【争点】 1. 代表取締役Cにより本件特許権譲渡の意思表示がされたか 2. 被告が、原告の取締役会決議がないことを知り、又は知ることができたか(民法93条ただし書の類推適用) 【判旨】 争点1について、裁判所は、本件譲渡証書に押印された印影が、Cが本件譲渡証書作成日に改印手続を経て新たに登録した代表者印によるものであること、C自身が譲渡の意思表示をした旨の陳述書を提出していることから、Cによる譲渡の意思表示があったと認定した。原告はCの氏名の誤記を偽造の根拠として主張したが、証書は弁理士が作成したものでありCが88歳であったことも考慮すると、誤記のみで偽造とはいえないとして退けた。 争点2について、裁判所は、被告は原告が本件特許権を実施して収益を得ようとしていたことを認識しており、競合他社である被告に無償譲渡することは通常考え難いと指摘した。被告代表者DはCに社内手続の確認を口頭で尋ねただけで、取締役会議事録の提出を求めることも、原告の実質的経営者であるAに直接確認することもしなかった。これらの確認は容易であったにもかかわらず怠ったことから、Dは少なくとも承認決議がなかったことを知ることができたと認定し、民法93条ただし書の類推適用により本件特許権の譲渡は無効であるとして、原告の請求を認容した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。