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下級裁

過失運転致傷被告事件

判決データ

事件番号
令和4わ368
事件名
過失運転致傷被告事件
裁判所
札幌地方裁判所
裁判年月日
2023年4月18日

AI概要

【事案の概要】 被告人(当時76歳)が普通乗用自動車を運転し、札幌市内の片側2車線道路(制限速度時速40km)を第2車線で走行中、対向車線側の歩道から自転車で道路を横断してきた被害者(当時8歳)に自車前部を衝突させ、びまん性軸索損傷等の傷害(高次脳機能障害等の後遺障害を伴う全治約1年)を負わせたとして、過失運転致傷罪で起訴された事案である。事故は日没近くの時間帯に発生し、被害者は紺色パーカーと黒色ズボンという暗い色の服装で、自転車も深緑色で側方に反射板が設置されていなかった。被害者自転車は、複数台の対向車両が通過した直後に、横断歩道のない場所で対向車線側歩道から2車線の対向車線を横断して被告人の走行車線に進入してきたものであった。検察官は禁錮1年を求刑した。 【争点】 本件の争点は、①被告人がどの時点で本件事故の発生を予見できたか(予見可能性)、②本件事故の発生を予見できた時点で事故を回避できたか(結果回避可能性)の2点である。弁護人は、被告人に前方注視義務違反はなく、本件の具体的事情の下で自転車の横断を予想すべき事情はなく、結果回避可能性もないとして無罪を主張した。 【判旨(量刑)】 裁判所は、被害者自転車の各到達地点ごとに予見可能性と結果回避可能性を詳細に検討した。まず、被害者自転車が歩道上にいた時点では、建物等に遮られて被告人車両から視認できず、予見可能性を認められないとした。次に、被害者自転車が歩道から車道に乗り入れ始めた時点では、日没近くの暗い状況下で、前照灯を点灯した対向車両と多くすれ違った直後であり、暗い服装・暗い色の自転車が街灯の明暗の境目付近から進入したことを踏まえ、視認は困難であったとした。被害者自転車が対向車線第1車線に全体が進入した時点については、視認の可能性を仮定した上で結果回避可能性を検討した。被告人車両の速度をスリップ痕やドライブレコーダー映像から時速45km程度と認定し、停止距離の計算上、急制動措置のための反応時間の余裕はわずか1.15秒未満であるところ、被告人が76歳であること、左方の市道からの車両進入にも注意を向けるべき道路状況であったこと、被害者自転車の横断が容易に予想できない意外な行動であったことなどを考慮すると、反応時間として1.15秒以上を要してもやむを得ない余地があるとして、結果回避可能性に合理的な疑いがあるとした。さらに、被害者自転車が対向車線第2車線に進入した時点以降は、被告人車両との距離が近すぎ、結果回避が明らかに不可能であったとした。以上から、予見可能性及び結果回避可能性のいずれについても合理的な疑いが残るとして、被告人に無罪を言い渡した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。