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知財

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和4ネ745
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
大阪高等裁判所
裁判年月日
2023年4月27日
裁判官
森崎英二渡部佳寿子岩井一真

AI概要

【事案の概要】 テキスタイルデザイナーP1から布団用絵柄(花柄にアラベスク模様とダマスク模様を組み合わせたデザイン)の著作権を譲り受けたと主張する控訴人(布団製造販売会社)が、被控訴人ら(ホームセンター経営会社、日用品仕入会社、布団製造会社)に対し、被控訴人らが当該絵柄に依拠して製造・販売した布団(プライベートブランド商品)が控訴人の著作権を侵害するとして、著作権法112条1項・2項に基づく複製・頒布の差止め及び廃棄、並びに共同不法行為に基づく損害賠償金2684万9370円及び遅延損害金の連帯支払を求めた事案である。原審(大津地方裁判所)は本件絵柄の著作物性を否定して控訴人の請求を全部棄却し、控訴人がこれを不服として控訴した。なお、控訴人は控訴審で差止請求及び廃棄請求の趣旨を変更している。 【争点】 主な争点は、(1)本件絵柄に著作物性が認められるか、(2)被告商品の製造販売行為が本件絵柄の著作権侵害となるか、(3)控訴人が被った損害及びその額、の3点である。控訴人は、本件絵柄は布団の実用的機能と分離可能であり、花柄・ダマスク模様・アラベスク模様の各部分にP1の個性と創作性が発揮されていると主張した。一方、被控訴人らは、本件絵柄は応用美術であり、実用的機能を離れて独立に美的鑑賞の対象となる美的特性を備えていないとして著作物性を争った。 【判旨】 控訴棄却。裁判所は、応用美術が著作物として保護されるためには、その創作的表現が実用品としての産業上の利用を離れて独立に美的鑑賞の対象となる美的特性を備えている必要があり、少なくとも実用目的のために制約されていることが明らかなものであってはならないとの判断基準を示した。本件絵柄については、細部においてP1の個性が表れていることは否定できないとしつつも、(1)上辺と下辺、左辺と右辺を並べた場合に模様が連続するよう構成要素が配置されており、工業製品の絵柄として繰り返し展開するための工夫がなされている点で実用目的による制約を受けていること、(2)花柄にアラベスク模様とダマスク模様を組み合わせて衣料製品の絵柄模様とする構成は国内外で周知慣用されており、本件絵柄の創作的表現はこのような一般的な絵柄模様の方式に従ったものにとどまることから、全体的に見れば実用目的によって制約されていることが明らかであると判断し、本件絵柄は「美術の著作物」に当たらず著作物性を認めることはできないとして、控訴人の請求をいずれも棄却した。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。