都道府県を選択して、裁判官を探すことができます

全国 2522 人の裁判官3165 件の口コミ
知財

損害賠償請求控訴事件

判決データ

事件番号
令和5ネ10009
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判所
知的財産高等裁判所
裁判年月日
2023年5月18日
裁判官
本多知成浅井憲勝又来未子
原審裁判所
東京地方裁判所

AI概要

【事案の概要】 本件は、発明の名称を「入力支援コンピュータプログラム、入力支援コンピュータシステム」とする特許(特許第4611388号)の特許権者である控訴人(株式会社コアアプリ)が、被控訴人シャープが製造し被控訴人KDDIが販売するスマートフォン(型番SHV44、SHV45及びSHV46)が本件特許に係る発明の技術的範囲に属し、その製造・販売が本件特許権の侵害に当たると主張して、被控訴人らに対し連帯して損害賠償金約250万円及び遅延損害金の支払を求めた事案の控訴審である。 本件特許は、スマートフォンのホームアプリにおいてアイコンやショートカットを移動する際のスクロール動作に関する「入力支援コンピュータプログラム」に係るものであり、とりわけ「操作メニュー情報」(利用者が命令結果を理解できるように構成された画像データ)の該当性が中心的な争点であった。控訴人は、同一特許に基づき、被控訴人らを相手方として過去にも複数の同種訴訟を提起しており、直近の令和2年事件(知財高裁令和4年2月8日判決)では、同一のAQUOS Homeアプリの「ページ一部表示」画像が「操作メニュー情報」に当たらないとして控訴人の請求が棄却され、判決が確定していた。原審は被告製品が本件発明の技術的範囲に属さないとして請求を棄却し、控訴人が控訴した。 【争点】 主たる争点は、(1)本件訴えの適法性(信義則違反による訴え却下の可否)、(2)被告製品にインストールされたAQUOS Homeの「一部表示画像」が本件特許の構成要件B等の「操作メニュー情報」に該当するか、であった。被控訴人らは、控訴人が同一特許に基づき実質的に同一の争点について繰り返し訴訟を提起しており、前訴の蒸し返しにすぎないとして訴え却下を求めた。控訴人は、被告製品と前訴対象製品ではハードウェア構成や画面ピクセル数が異なり、新たな構成要素も追加されているため別個の判断が必要であると反論した。 【判旨】 知財高裁は、原判決を取り消した上で、控訴人の訴えをいずれも却下した。裁判所は、後訴の請求や主張が前訴の蒸し返しにすぎない場合には信義則に照らし許されないとの判例法理を示した上で、令和2年事件と本件を詳細に比較した。その結果、両事件は当事者及び侵害を主張する特許権が同一であること、対象製品は同一シリーズの後続機種であってAQUOS Homeアプリも同一であること、問題となるアイコン移動時の動作も同一又は実質的に同一であること、「操作メニュー情報」の有無という争点及びこれに対する控訴人の主張も実質的に同一であることを認定した。控訴人が主張する製品構成の差異(ハードウェアスペックやピクセル数、座標情報の追加等)は、いずれも「一部表示画像」が「操作メニュー情報」に該当するか否かの判断に影響を与えるものではないと判断した。以上から、本件訴訟は令和2年事件の紛争の蒸し返しにすぎず、被控訴人らの紛争解決に対する合理的な期待を著しく損なうものであって訴訟上の信義則に反し許されないとして、訴えを不適法却下した。原審が本案判決(請求棄却)をしたのは不当であるとして原判決を取り消し、訴え却下の判決をした点が特徴的である。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。