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知財

損害賠償請求事件

判決データ

事件番号
令和3ワ20472
事件名
損害賠償請求事件
裁判所
東京地方裁判所
裁判年月日
2023年5月18日

AI概要

【事案の概要】 原告は写真家であり、写真集「幻視」などを公表している。被告会社(株式会社日本デザイン・センター)は、グラフィックデザイン等の企画・制作を目的とする会社であり、被告Bはその代表取締役でグラフィックデザイナーである。 平成17年2月、日本たばこ産業株式会社が新作たばこ「さくら」の販売を開始した際、被告会社は販売促進用の小冊子の作成を受託した。原告は被告会社に対し、総額460万円の許諾料で本件各写真4点を同小冊子に掲載することを許可したが、契約書は作成されなかった。その後、被告会社は平成19年3月から平成26年8月までの約7年半にわたり、自社のウェブページ上に本件各写真を無断で掲載し続けた。写真のデジタルデータには透かし等の無断複製防止措置が施されず、Googleの画像検索やPinterest等を通じて原告の名前が付されないまま広くインターネット上に複製・拡散されるに至った。原告は被告らに対し、公衆送信権侵害に基づく損害賠償として約1億7540万円を請求した。 【争点】 主な争点は、①本件各写真の利用許諾に実績紹介目的での掲載が含まれていたか(承諾の成否)、②ウェブページへの掲載が著作権法32条1項の引用に該当するか、③消滅時効の成否、④代表取締役である被告Bの会社法429条1項に基づく責任の有無、⑤損害額である。被告らは、広告デザイン業界では制作実績を自社サイトで紹介する慣行が存在し、写真家の許諾を得ずに掲載することは当然に行われていたと主張した。 【判旨】 裁判所は、まず承諾の成否について、契約書が作成されておらず、実績紹介目的の利用を許諾する合意の存在を裏付ける証拠がないこと、同種の別件契約でもそのような合意は存在しなかったことから、被告ら主張の合意は認められないとした。また、少なくとも無断複製防止措置なくデジタルデータを掲載する態様についてまで、クリエイターに許諾を求めない慣行が存在するとは認められないと判断した。 引用の成否については、本件各写真は商業的価値が高く、ウェブページ上でそれ自体独立して鑑賞の対象となる態様で大きく掲載されていること、解説文は写真の添え物にとどまること、無断複製防止措置がされずインターネット上に広く複製されたことによる著作権者への影響が重大であることを総合考慮し、公正な慣行に合致せず引用には該当しないと判断した。 消滅時効については、原告が平成19年3月からの掲載を平成30年2月時点で現実に認識していたとは認められないとして、時効完成を否定した。被告Bの責任については、デザイン制作会社の代表取締役として著作権侵害を防止する基本的任務があるにもかかわらず、約7年間漫然と掲載を放置したことに少なくとも重過失があるとした。 損害額については、長期使用による逓減率(3割)及び実績紹介という非商業目的であることを考慮して許諾料の1割とし、414万円と算定した(請求額約1億7540万円に対し約2.4%の認容)。

※ この概要はAIが判決全文をもとに自動生成したものです。内容の正確性には十分注意していますが、誤りが含まれる可能性があります。正確な内容は原文をご確認ください。
判例データの一部は CaseLaw LOD(国立情報学研究所、CC BY 4.0)を利用しています。